[出典] Press Release "YolTech Therapeutics Administers First Patient Dose in IIT of YOLT-203, the World's First In Vivo Gene Editing Therapy for PH1" YolTech 2024-08-22. https://www.yoltx.com/news/press-release/67
[臨床試験] NCT06511349 : Clinical Exploration Study of YOLT-203 in the Treatment of Type 1 Primary Hyperoxaluria (PH1)
YolTech Therapeuticsは、希少遺伝性疾患を治療するための生体内遺伝子編集療法を開発するバイオテクノロジー企業(本社 上海)である。同社は今回、研究者主導臨床試験 (investigator-initiated trial) の一環として、独自に開発したYolCas12™エディターをベースとする原発性高シュウ酸尿症Ⅰ型primary hyperoxaluria type 1: PH1)の治療薬YOLT-203の投与を開始したと発表した。PH1の生体内遺伝子編集治療として初の試みである。
PH1は肝臓のペルオキシソームに存在するAGXT 遺伝子の変異およびアラニン-グリオキシル酸アミノトランスフェラーゼの欠失または機能不全によって引き起こされる小児期に発症する常染色体潜性遺伝性疾患である。ほとんどの患者は最終的に腎不全に移行し、肝臓の代謝不全を解消し、末端に損傷を受けた腎臓の代わりとなる肝腎二重移植への橋渡しとして、集中的な血液透析を必要とする。
YOLT-203は、YolTech独自のメタゲノム探索・タンパク質工学プラットフォームHEPDONE™(High-Throughput Evolution Platform for Discovery and Optimization of Novel Editors)システムを通じて開発されたYolCas12™エディターを、脂質ナノ粒子(LNP)を介して送達する治療薬である。
YolCas12™は、原核生物および真核生物の細胞において顕著な遺伝子編集活性を示し、マウスおよび非ヒト霊長類生体内においても、LNP-mRNAデリバリーを介して高効率のin vivo編集を実現していた。前臨床試験において、HAO1 遺伝子を標的とするYolCas12™エディターが、病原性タンパク質の発現を有意に阻止することが確認され、PH1小児および成人患者に有効な治療選択肢を提供することが期待されていた。
仁济医院(上海)がスポンサーとなるYOLT-203の早期第1相試験は、PH1の中国人患者を対象にYOLT-203の安全性と忍容性を評価し、YOLT-203の単回投与が血漿シュウ酸塩濃度に及ぼす影響を予備的に評価することを目的としている。この試験には合計7人の参加者が登録されると推定され、そのうち最初の成人は2024年8月5日に投与され、最初の小児は2024年8月20日に投与された。
[注] YolTechは2024年7月に、家族性アミロイド心筋症治療薬YOLT-201の第1相試験 [NCT06082050: Efficacy and Safety of Intravenous YOLT-201 for Transthyretin Amyloidosis Cardiomyopathy]の患者登録が始まったと発表している [YolTechプレス発表].
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