[出典] "CRISPR/dCas13(Rx) Derived RNA N6-methyladenosine (m<6>m<6>AA) Dynamic Modification in Plant" Yu L [..] Zhang X, Jin S. Adv Sci (Weinh). 2024-09-04. https://doi.org/10.1002/advs.202401118 [所属] National Key Laboratory of Crop Genetic Improvement (Huazhong Agricultural U), Xinjiang Production and Construction Corps/Agricultural College (Shihezi U)
N6-メチルアデノシン(m6A)はmRNAの最も一般的な内部修飾であり、さまざまな生命現象に関与しているが、植物においてもその成長を制御する上で重要な役割を果たしている。しかし、植物の個々の転写産物のm6A部位を正確に改変するための効果的なツールはまだ不足している。中国の研究チームが今回、ワタ (Gossypium hirsutum) を対象として、CRISPR/dCasRx [*]とメチル化酵素GhMTA の組み合わせ(Targeted RNA Methylation Editor, TME)または脱メチル化酵素GhALKBH との組み合わせ(Targeted RNA Demethylation Editor, TDE)による2種類のプログラム可能なm6Aエディターを構築・評価した。
これらのエディターは、GhECA1 遺伝子とGhDi19 遺伝子のエンドトランスクリプトの標的部位において、0から46 ntまでの幅広い編集ウィンドウ内で、m6A修飾の効率的な付加または除去を可能にした。TMEエディターはm6A濃縮度を1.37倍から2.51倍に増加させ、TDEエディターはm6Aレベルを24%-76%有意に減少させた。さらに、m6A修飾の導入と除去は、GhECA1とGhDi19 mRNA転写産物の制御において相反する役割を果たすが、これは両者のm6A部位が遺伝子の異なる領域に位置していることに起因すると考えられた。
最も重要なことは、TMEエディター植物を用いてGhDi19 転写産物をターゲティングすると、根の長さが著しく増加し、耐乾燥性が強化されたことである。
本研究で開発したm6Aエディターは、特定のm6A修飾の機能を研究するために応用でき、将来的には作物改良に応用できる可能性がある。
[*]
CasRx = Type VI-D CRISPR-Cas13dのサブファミリーのメンバーであるRuminococcus flavefaciens strain XPD3002由来のCas13d;WebブラウザーのURL欄に"CasRx site:https://crisp-bio.blog.jp"を指定することで、CasRx関連crisp_bio記事の一覧を閲覧可能
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