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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[注] メカノポレーション(mechanoporation / 機械的穿孔)
[出典] "Highly efficient CRISPR-mediated genome editing through microfluidic droplet cell mechanoporation" Kim YJ, Yun D, Lee JK, Jung C, Chung AJ. Nat Commun. 2024-09-16. https://doi.org/10.1038/s41467-024-52493-1 [所属] Korea U, MxT Biotech (韓国),  National U Singapore.

 韓国を主とする研究チームが今回、CRISPR-Cas9 RNPの安全かつ高効率な非ウイルス送達法として、液滴セルピンチャー(droplet cell pincher: DCP)と称するマイクロ流体プラットフォームを開発した。DCPは、液滴マイクロ流体工学細胞メカノポレーションを組み合わせたもので、マイクロスケールの狭窄部を通して細胞*とCRISPRシステムのカプセル化と制御された通過を可能にする。その通過時に、細胞膜だけでなく核膜も一時的な透過性が誘導され、RNPの核への迅速な内在化が促進される [論文Fig. 1と補足動画S1S2参照]。
[*] 使用された細胞:慢性骨髄性白血病由来K562細胞株, ヒト胚性腎臓由来ラージT抗原発現HEK-293T細胞株, ヒト不死化Tリンパ球細胞由来Jurkat細胞株, およびヒトナチュラルキラー細胞由来NK-92細胞株
  • DCPを利用することで、mRNA(~98%)やプラスミドDNA(~91%)を含む様々な高分子の高効率な送達が実現された。
  • DCPを介したCRISPR-Cas9 RNP送達により、エレクトロポレーション(電気穿孔)による送達に対して、編集の効率が大幅に改善された。シングルノックアウト ~6.5倍、ダブルノックアウト ~3.8倍およびノックイン ~3.8倍である。
[図一覧]
[補足動画]
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