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[出典] "GenoMine: a CRISPR-Cas9-based kill switch for biocontainment of Pseudomonas putida" Asin-Garcia E [..] Martins Dos Santos VAP. Front Bioeng Biotechnol. 2024-09-16. https://doi.org/10.3389/fbioe.2024.1426107 [所属] Wageningen U Research, LifeGlimmer GmbH (兼任).

  高レベルの溶媒耐性とストレス耐性を備えているP. putida KT2440が、近年、標的遺伝子操作のためのツールin silicoのツールが充実してきたことから、一般的な代謝工学や生物生産に適した柔軟で工学的な宿主、合成生物学のシャーシ、として注目を集めている。オランダの研究チームは今回、P. putida におけるCRISPR-Cas9を介した生物学的封じ込め戦略(GenoMineと称するキルスイッチ)の構築と、このシステムに対する転写、転写後および翻訳後の制御の直接的および間接的メカニズムについて詳述した。

 P. putida KT2440のゲノムには900以上のREP(repetitive extragenic palindromic)要素と7つのトランスポザーゼISPpu9部位が存在する [*]。これらの高度に保存された配列に基づいて、30ヌクレオチドの対応する2つのスペーサーを設計した。Streptococcus canis 由来のScCas9はPAM配列として5′-NNG-3′PAMを必要とすることを考慮すると、これらの2つのスペーサーは理論的には100%の配列同一性を共有する27の異なる遺伝子座のゲノムを標的とすることができるGenoMine 1 [Figure 1引用右図参照]。しかしながら、cRNA:tracrRNA:Cas9は、Cas9複合体が、シード配列(PAMに隣接する8-10ヌクレオチド)から外れている限り、スペーサーから1または2ヌクレオチドだけ異なる配列を標的とすることができるという事実により、はるかに多くの遺伝子座を標的とすることができる可能性があると推定される。その後、I-SceIを介した相同組換えを用いて、36 bp長のダイレクトリピート(DR)とtracrRNA用配列 [右図B参照] の間にREPとISPpu9スペーサーの両方を含む構成的CRISPRカセットをPP_5322遺伝子の下流に導入し、高レベルの発現を達成することにより、P. putida GenoMine株を作製するに至った。

 GenoMine株におけるScCas9の遺伝毒性を調べるため、エンドヌクレアーゼを構成的に発現させたプラスミドpSEVAb62-ScCas9で形質転換した
[挿入図 C] 。その結果、同じプラスミドで形質転換した野生型株と比較して、99.95%±0.03%のターゲティング効率が達成された [挿入図 D]。ネガティブコントロールとして、ScCas9を担持していないpSEVAb62プラスミドを用いてGenoMineと野生型の両方を形質転換した。この場合、GenoMine株の増殖は野生型株に比べて制限されず、Cas9活性を持たない前者は後者に比べて増殖の制限を示さないことが確認された。

 こうして、ScCas9はP. putida の反復ゲノム領域を効果的に標的とし、細胞死をもたらす染色体切断の連鎖反応を開始することが実証された。

[キルスイッチの制御]

 キルスイッチの制御には、P. putida の遺伝子発現をGenoMine 2活性化する外部シグナルに応答する遺伝子回路を用意した [Figure2引用右図参照]。ここでは、従来型のリボレギュレーター(RR)に変えて、リボソーム結合部位 (RBS)配列に依存しないトーホールド・リボレギュレーター・アプローチをテストした [挿入図B参照]。トーホールド・スイッチの原理は、開始コドンを挟む2つのRNA配列が、RBSの前に位置するもう1つの相補的RNA配列とマッチしてヘアピンを形成するように設計することに基づいている。ヘアピン形成にはRBSも開始コドンも必要ないので、crRNAは限られた配列ではなく、任意の配列を持つことができ、リボレギュレーターの可変性を大きくすることができるからである。さらに、非誘導条件下での遺伝子発現レベルを最小化する目的で、プロモーターの基底レベルを完全に抑制し、非誘導下での遺伝子発現を阻害するON/OFFデジタイザーモジュール(DM)を採用した。この回路の理論的根拠は、pLacによって制御される翻訳抑制性低分子RNAと、リプレッサーLacI [挿入図 D参照]への対象遺伝子の翻訳カップリングの相互作用に基づいている。 理論的には遺伝子の発現に両方の誘導因子の存在を必要とするリボレギュレーターのようなANDゲートの代わりに、ON/OFF DMはシステムの厳密な制御を達成するために単一の入力だけを必要とするYESゲートである。

[*] REP(repetitive extragenic palindromic)エレメントは、P. putida KT2440を含むいくつかの細菌種のゲノムに見られ、高度に保存された逆位反復配列で構成される。P. putida KT2440は900以上のREPを持ち、高度に保存された35 bpの配列は通常、単一ユニットまたはペアとして存在する。REPはまた、いくつかの挿入配列(IS)の標的でもある。ISは、それ自身のトランスポーズのための情報を持つ、小さく移動性の遺伝要素である。特に、トランスポザーゼISPpu9は、P. putida KT2440ゲノムの反復的なREP外領域にも7回コードされている。 したがって、REPとIPup9の配列を標的とするCRISPR-Cas9システムを利用することで、それらがPAMに隣接している限り、数百ものDSB (二本鎖DNA切断)を生成することが可能になる。
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