[出典] "A plant-specific clade of serine/arginine-rich proteins regulates RNA splicing homeostasis and thermotolerance in tomato" Rosenkranz RRE [..] Fragkostefanakis S. Nucleic Acids Res. 2024-08-24. https://doi.org/10.1093/nar/gkae730 [所属] Goethe U Frankfurt, Heinrich-Heine-U Düsseldorf, Senckenberg Biodiversity and Climate Research Center, Max Planck Institute for Plant Breeding Research, Max-Planck Institute for Biophysics, Institute of Plant Sciences Paris-Saclay, Institute of Plant Breeding and Genetic Resources (Greece).
地球温暖化は農作物にとっても脅威であり、そのため耐熱メカニズムの同定が優先課題となっている。植物では、熱ストレス(Heat Stress: HS)下で転写を制御する中核因子についての研究は進んでおり、その中で、いくつかのHS転写因子(HSFs)が同定されている。しかし、HS応答と耐熱性における選択的スプライシングの重要性にもかかわらず、HS感受性選択的スプライシングの中心的な制御因子は同定されていない。
トマトでは、HSFA2 の選択的スプライシングが高温多湿への適応に重要である。ドイツを主とする研究チームが今回、セリン/アルギニン (serine/arginine: S/R) に富むスプライシングファクター (splicing factors) ファミリー(SRSF)のいくつかのメンバーが、HSFA2のイントロン・スプライシングを抑制することを同定した。
RNA-Seqと組み合わせた単一ヌクレオチド分解能のUV架橋および免疫沈降(iCLIP)により、SRタンパク質中で植物特異的なクレードを構成するRS2Z35とRS2Z36が、HSFA2 だけでなく、HS感受性の選択的スプライシングを受けるRNAの約50%を制御し、プリンに富んだRNAモチーフに優先的に結合することが明らかになった。
CRISPR-Cas9により作出した rs2zの一重および二重変異株は、スプライシングの調節不全を示し、野生型植物と比較して、基礎的にも獲得性でも低い耐熱性を示した。
本研究は、RS2Z35とRS2Z36が、RNAスプライシングのホメオスタシスに対する高温の悪影響を緩和する中心的な役割を担っていることを示唆しており、これらの出現が植物の高温順応能力の向上に寄与している可能性がある。
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