2025-11-23 FDAへの新薬臨床試験開始申請(IND申請)が承認された [出典 YolTech社の2025-11-19プレス発表]。
2025-07-31 [プレス発表] "YOLT-203 Receives Orphan Drug Designation from EMA" YolTech Therapeutics. 2025-07-28. https://www.yoltx.com/news/press-release/1012024-10-16 初稿
[注] 原発性高シュウ酸尿症1型(Primary Hyperoxaluria Type 1: PH1)
2025-07-31 [プレス発表] "YOLT-203 Receives Orphan Drug Designation from EMA" YolTech Therapeutics. 2025-07-28. https://www.yoltx.com/news/press-release/101
- YolTech Therapeuticsのプレス発表によると、2025年7月28日に欧州医薬品庁(EMA)の希少疾病用医薬品委員会(COMP)が、原発性高シュウ酸尿症1型(PH1)の治療薬として開発中のin vivo遺伝子編集療法であるYOLT-203に希少疾病用医薬品指定(ODD)を付与した。
- この指定は、米国食品医薬品局(FDA)が2024年に付与した希少疾病用医薬品指定(ODD)および希少小児疾患指定(RPDD)に続くものである。
- YOLT-203は現在、医師主導臨床試験(NCT06511349)で評価されており、中間臨床データでは優れた安全性と、PH1患者の尿中シュウ酸値を有意に低下させる高い可能性が示されている。
[注] 原発性高シュウ酸尿症1型(Primary Hyperoxaluria Type 1: PH1)
[出典] "Efficient and Safe In Vivo Treatment of Primary Hyperoxaluria Type 1 via LNP-CRISPR/Cas9-mediated glycolate oxidase disruption" Jiang Y, Chen S, Hsiao S [..] Liu M, Liao J, Wu Y. Mol Ther 2024-10-08. https://doi.org/10.1016/j.ymthe.2024.10.003 [所属] East China Normal U, YolTech Therapeutics;グラフィカルアブストラクト
原発性高シュウ酸尿症1型(PH1)は、グリオキシル酸代謝に重要な酵素の欠損をもたらすAGXT 遺伝子の変異によって引き起こされる重篤な遺伝性代謝疾患である。PH1は、シュウ酸カルシウムが腎臓に沈着し、最終的には腎不全と全身性シュウ酸症に至るという、シュウ酸塩の過剰蓄積による重篤で生命を脅かす可能性のある症状を特徴とする疾患である。siRNAやアデノ随伴ウイルス(AAV)を用いたCRISPR/Cas9を介したHAO1(Hydroxyacid Oxidase 1)にコードされる肝臓特異的グリコール酸オキシダーゼ(GO)の阻害などの既存の基質低減療法は、反復投与が必要であるか、安全性に懸念がある。
香港の研究チームは今回、既存療法の限界に対処するため、CRISPR/Cas9送達に脂質ナノ粒子(LNP)を採用し、Agxt 遺伝子を標的とするsgRNAを介してPH1マウスモデルを迅速に作製し、続いて、mHao1 遺伝子を標的とするsgRNAを介したLNP-CRISPR/Cas9の治療効果を検証した。
LNP-CRISPR/Cas9システムはPH1マウスにおいて、Hao1 遺伝子の効率的な編集を実現し、PH1マウスのGO発現を有意に減少させ、尿中のシュウ酸濃度も低下させた。特筆すべきことに、これらの効果は12ヶ月間持続し、有意なオフターゲット効果、肝臓誘発毒性、実質的な免疫反応はみられず、このアプローチの安全性と特異性が実証された。さらに、開発されたヒト化マウス・モデルは、治療戦略の有効性を検証した。
本研究において、HAO1 を標的とするLNP-CRISPR/Cas9が、1回の投与でPH1を治療するに有望なことが、示された。
[参考]
YolTech Therapeuticsは2024年9月23日に、PH1治療薬YOLT-203がFDAから希少疾病用医薬品 (Orphan drug)指定を受けたと発表した [Press Release] / 臨床試験: NCT06511349 Clinical Exploration Study of YOLT-203 in the Treatment of Type 1 Primary Hyperoxaluria (PH1)
YOLT-203は、High-Throughput Evolution Platform(HEPDONE®)により開発された新規CRISPR/Casツールである独自のYolCas12™システムを用いて設計されたin vivo遺伝子編集療法である。この治療薬は脂質ナノ粒子(LNP)に内包され、肝臓への標的送達を容易にし、そこでPH1の原因となる根本的な遺伝子変異に対処する。静脈内投与により、LNPは肝細胞に認識され、内在化される。内部に入ると、対応するガイドRNA(gRNA)に導かれたYolCas12™エディター・タンパク質が、AGXT遺伝子の変異を標的として修正し、血中の有害なシュウ酸塩濃度を低下させる。
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