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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

[出典] "Dual mature microRNA-responsive logic biosensing platform based on CRISPR/Cas12a and DNA nanocage" Wen M, Huang Z [..] Ke G, Chen M, Zhang XB. Talanta. 2024-10-23. https://doi.org/10.1016/j.talanta.2024.127078 [所属] State Key Laboratory for Chemo/Biosensing and Chemometrics (Hunan U), The Third Xiangya Hospital (Central South U);グラフィカルアブストラクト 

 成熟マイクロRNAは腫瘍形成と進行において重要な役割を果たしている。しかしながら、がんバイオマーカーとしての可能性は、前駆体マイクロRNAの配列や単一マイクロRNAによる偽陽性シグナルの発生によって制限されている。中国の研究チームは今回、YESとNOの2種類の論理ゲートを組み合わせて、この課題解決を試みた [グラフィカルアブストラクト参照]
  • 特定のサイズのポアを備えたDNAナノケージによる第一段階の「YES 」ゲート:プレmiRNA、crRNA、Cas12aタンパク質が排除され、成熟miRNAだけがリンクに固定されたCRISPR/Cas12aのDNAアクチベーターのスプリットされたセグメント(TS)を置換する。
  • CRISPR/Cas12aシステムによる第二段階の「AND」ゲート:「YES」ゲートから放出される2本のTS鎖が、非標的鎖(NTS)と結合して完全なアクチベーターを形成し、Cas12aのトランス切断活性が活性化し、蛍光シグナルを生成するに至る。
 概念実証実験では、臨床血清中の非小細胞肺がん関連成熟マイクロRNA(miR-21とmiR-205)の検出に成功し、顕著な感度(Lod = 100 pM)と真度(回収率≥90%)を示した。

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