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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[注] 塩基一文字表示(B = G/C/T,  D = T/G/A);マルチヌクレオチドバリアント(multi-nucleotide variants: MNV):一連の一塩基多型 (SNV) を個々に捉えるのではなく 、互いに近い距離に位置している複数のSNVをセットとして捉える [Cancer Res. 2021]
[出典] "A-to-G/C/T and C-to-T/G/A dual-function base editor for creating multi-nucleotide variants" Ma B, Wu H [..] Lai L, Fan Y.  J Genet Genomics. 2024-10-25. https://doi.org/10.1016/j.jgg.2024.10.001 [所属] The Third Affiliated Hospital of Guangzhou Medical U, Guangzhou Institutes of Biomedicine and Health CAS, Sanya Institute of Swine Resource, Research Unit of Generation of Large Animal Disease Models, Guangzhou National Laboratory,  Institute of Laboratory Animal Sciences (Beijing), Jilin U

 MNVは、様々な遺伝病に関連する重要な遺伝子変異である。しかし、MNVを正確に生成するためのツールは限られている。中国の研究チームは今回、TadA-dualと人工 (engineered)ヒトN-メチルプリンDNAグリコシラーゼ(eMPG)を、それぞれnCas9(D10A)のN末端とC末端に結合することにより、デュアルエディター"BDBE"を4パターン開発した。

 実証実験において、BDBE は、A-to-G/C/Tと C-to-T/G/Aとの同時変換を実現し、オフターゲット効果を最小限に維持しつつ、隣接する CA ヌクレオチドから 9 種類のジヌクレオチドを生成するツールとして利用可能なことが、示された。

 特筆すべきことに、BDBE4 は複数のヒト細胞株で卓越した性能を示し、gnomADデータベースの 9 種類のジヌクレオチド MNV すべてをシミュレートすることに成功した。

 BDBE は塩基エディターのツールボックスを大幅に拡張し、MNV 研究を推進するための貴重なリソースを提供する。

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