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[出典] "Genome-wide screen of Mycobacterium tuberculosis -infected macrophages revealed GID/CTLH complex-mediated modulation of bacterial growth" Simwela NV [..] Russell DG. Nat Commun. 2024-10-29. https://doi.org/10.1038/s41467-024-53637-z [所属] Cornell U, UMass Chan Medical School.

 真核生物のGlucose Induced Degradation/C-Terminal to LisH(GID/CTLH)複合体は、幅広い生物学的プロセスに関与する高度に保存されたE3ユビキチンリガーゼである。しかし、宿主の抗微生物防御におけるこの複合体の役割については、これまで報告されていない。

 米国の研究チームは今回、結核菌(Mtb)がマクロファージに誘導する細胞毒性を見るFACSベースのマクロファージ生存CRISPR遺伝子スクリーニングにより、細胞内Mtb増殖制限の宿主決定因子を同定した。その結果、GID/CTLH複合体の12メンバーのうち、5メンバー(GID8YPEL5WDR26UBE2HMAEA )がMtb Salmonella serovar Typhimuriumの細胞内増殖の決定因子であることが判明した。

 GID/CTLH複合体ノックアウト・マクロファージの抗微生物特性は、GABA作動性シグナル伝達の増強、AMPKの活性化、オートファジー・フラックスの増加、およびMtbによる壊死細胞死に対する抵抗性によって媒介されることを示した。一方、GID/CTLHノックアウト・マクロファージから分離されたMtb、栄養的に飢餓状態にあり、酸化的ストレスを受けている。

 本研究により、GID/CTLH複合体の活性が、細胞内細菌感染に対する宿主の抗微生物応答を広く抑制することが明らかになった。

[図一覧]
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