[出典] "CRISPRoffT: comprehensive database of CRISPR/Cas off-target" Wang G, Liu X, Wang A [..] Liu X, Zhou X. Nucleic Acids Res. 2024-11-11. https://doi.org/10.1093/nar/gkae1025
[所属] U Texas Health Science Center at Houston, U Florida, Sichuan U
CRISPR-Casシステムは進化を続けており、 Casgevyが口火を切って生体内での治療用遺伝子編集が臨床現場で応用されるようになってきている。
しかしながら、オフターゲット効果は依然として大きな課題であり、より広範な臨床応用の妨げとなっている。著者らは今回、遺伝子編集療法の開発と予測アルゴリズムの精度向上の基盤となるデータベースとして、CRISPRoffTを構築し、Webサイトから公開した [右図はWebサイトのトップページのスクリーンキャプチャ]。
しかしながら、オフターゲット効果は依然として大きな課題であり、より広範な臨床応用の妨げとなっている。著者らは今回、遺伝子編集療法の開発と予測アルゴリズムの精度向上の基盤となるデータベースとして、CRISPRoffTを構築し、Webサイトから公開した [右図はWebサイトのトップページのスクリーンキャプチャ]。 CRISPRoffTのユーザーは、様々な細胞株、Cas酵素バリアント、ガイドRNA (sgRNA)、CRISPR編集システムなど、多様な技術によって予測・検証されたオフターゲット領域の包括的なリポジトリにアクセスすることができる。
[詳細]
UTHealth Houstonの研究チームは、オフターゲットを予測するアルゴリズム論文6編(#5-10)と実験による測定論文 23編(#11-33)、および、オフターゲットのリスクを最小限にするように設計されたガイドRNA設計アルゴリズム論文11編(#34-44)を引用しながら、「いずれの手法も、あるガイドRNAに対して起こり得る全てのオフターゲット編集を確実に予測するには至っていない」とした。
一方、オフターゲット現象に関するデータを統合したデータベースも整っていないとした。唯一crispSQLが存在するが、その対象はSpCas9エフェクターのオフターゲット活性に限定され、そのデータも当時の17件の先行研究と10種類の実験手法から得られたものに限定されている。また、CRISPOR (#37)やDeepCRISPR(#34)といった既存のガイドRNA設計やオフターゲット予測アルゴリズムも、限られた論文からのオフターゲットデータをベースにしている。
研究チームは今回、検証されたオフターゲット位置と予測されたオフターゲット位置の両方を含む包括的で最新の情報資源が存在しないことから、様々な、手法、ヒトやマウスの細胞型、細胞株、組織、Cas酵素の変異体、sgRNA、CRISPR編集システムから、実験的に予測されたオフターゲットと検証されたオフターゲットの両方をまとめた包括的なデータベースであるCRISPRoffTを開発した。CRISPRoffTは、治療の可能性を持つ幅広いCRISPR編集システムの安全性に関する重要な洞察を提供するだけでなく、アルゴリズム開発のベースとなる情報資源である。
CRISPRoffTの開発は、広範な文献検索から始まり、
合計74件の研究から予測・検証されたオフターゲットデータを手作業でキュレーションすることで、進められた。74件の研究は、3種類のCRISPR編集技術(Casヌクレアーゼ、BEs、およびPE)[Figure 1引用右図参照]、34の異なるヒトおよびマウスの細胞株、85種類の異なるCas酵素-ガイドRNAの組み合わせ、29種類の実験的予測技術、368種類のガイド配列、226,164件の潜在的ガイドRNAとオフターゲットのペア、8,840の検証されたオフターゲットをカバーしている。Cas酵素と送達様式 [Front Cell Dev Biol, 2021]、エピジェネティック因子 [New Phytol, 2022]がCRISPRシステムの切断に関連することが報告されていることから様々な種類の改変型Cas酵素、詳細な実験情報を収集するだけでなく、各ターゲット部位のエピジェネティック因子のアノテーションが付加された。
また、各ガイド配列、標的遺伝子、細胞種、予測技術、Cas/gRNAの組み合わせについて、様々な条件下での比較解析が行われた。
こうして、CRISPRoffTはCRISPR/Cas遺伝子編集に関連する臨床、実験、計算機研究を強化する包括的な知識を提供するに至った [Figure 2引用右図参照]。
合計74件の研究から予測・検証されたオフターゲットデータを手作業でキュレーションすることで、進められた。74件の研究は、3種類のCRISPR編集技術(Casヌクレアーゼ、BEs、およびPE)[Figure 1引用右図参照]、34の異なるヒトおよびマウスの細胞株、85種類の異なるCas酵素-ガイドRNAの組み合わせ、29種類の実験的予測技術、368種類のガイド配列、226,164件の潜在的ガイドRNAとオフターゲットのペア、8,840の検証されたオフターゲットをカバーしている。Cas酵素と送達様式 [Front Cell Dev Biol, 2021]、エピジェネティック因子 [New Phytol, 2022]がCRISPRシステムの切断に関連することが報告されていることから様々な種類の改変型Cas酵素、詳細な実験情報を収集するだけでなく、各ターゲット部位のエピジェネティック因子のアノテーションが付加された。
また、各ガイド配列、標的遺伝子、細胞種、予測技術、Cas/gRNAの組み合わせについて、様々な条件下での比較解析が行われた。こうして、CRISPRoffTはCRISPR/Cas遺伝子編集に関連する臨床、実験、計算機研究を強化する包括的な知識を提供するに至った [Figure 2引用右図参照]。
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