[出典] "Engineering CjCas9 for Efficient Base Editing and Prime Editing" Liu S, Zhao Y, Mo Q, Sun Y, Ma H. CRISPR J. 2024-11-18. https://doi.org/10.1089/crispr.2024.0018 [所属] ShanghaiTech U
Campylobacter jejuni Cas9 (CjCas9)は、SpCas9に対して、サイズが小さいこと点で、臨床応用bに有利であるが、編集効率が低いことが課題である。たとえば、CjCas9を介した塩基編集(CjBE)の効率はゲノム部位によって異なるが、CjCas9を介したプライム編集(CjPE)の効率は平均5%未満である。上海の研究チームは今回、CjCas9P47Kバリアントを作出することで、シトシン塩基編集酵素(enCjCBE)とアデニン塩基編集酵素(enCjABE)の強化版に至った。enCjCBEのC-to-T変換は平均70%、enCjABEによるA-to-G変換効率は平均76%、に達した。
PEの場合は、CjCas9P47Kバリアントをベースとするenhanced CjPE(enCjPE)は、PRNP 部位の編集効率を野生型CjPEの17倍にまで高めた。さらに、非特異的DNA結合タンパク質Sso7dをenCjCas9に、MS2ステムループRNAアプタマーをpegRNAの3末端に融合させた結果、編集効率は平均12%と野生型CjPEに比べて24倍向上したことから、これをSsenCjPEと命名した。
SsenCjPE はまた、編集効率をさらに高めるために hMLH1dn と組み合わせたり、サイズを小さくするために MMLV RTaseΔRnH と組み合わせることも可能である。また、SsenCjPE に新たな変異 D829R を導入することで、PRNP 部位の PE 効率が野生型の 61 倍に向上し、これを SsenCjPE-M2 と称した。
[CjCas9関連crisp_bio記事抜粋]
- 2024-10-24 Campylobacter jejuni 由来Cas9 (CjCas9) を合理的に設計することで, 効率的な遺伝子活性化と塩基編集を実現
- 2023-09-29 ファージ支援連続的指向性進化法'PACE'を利用して、CjCas9のPAMの制約を緩和
- 2023-08-26 コンパクトなCas9と短縮型逆転写酵素で構成したAAVで送達
- 2023-02-21 天然および人工のCjCas9オーソログを利用したゲノム編集
- 2023-02-12 小型のCampylobacter jejuni Cas9をベースとする塩基エディターにより、単一ベクターによる同時二重塩基編集を実現
- 2022-10-12 [解説] SpCas9よりも小型でAAVへのパッケージングが可能なCjCas9による遺伝子治療の試み
- 2022-03-12 コンパクトなCjCas9の高活性かつ広域標的版変異体 'enCjCas9"を合理的に設計
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