[出典] "Unraveling productivity-enhancing genes in Chinese hamster ovary cells via CRISPR activation screening using recombinase-mediated cassette exchange system" Baek M [..] Lee JS, Lee GM. Metab Eng. 2024-11-18. https://doi.org/10.1016/j.ymben.2024.11.009 [所属] KAIST, Ajou U (韓国), The Novo Nordisk Foundation Center for Biosustainability (TUD), UCSD
治療用タンパク質の生産に広く使われているチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞は、生産性を高めるために遺伝子操作が加えられ、今では、CHO細胞に含まれる遺伝子の半数近くはサイレンシングされている。韓国にデンマークと米国が加わった研究チームは今回、このサイレンシングされた遺伝子の中から、生産性を向上させる新規の遺伝子ターゲットを同定するために、二重特異性抗体(bsAb)産生CHO(CHO-bsAb)細胞に対して、ウイルスフリーのリコンビナーゼを介したカセット交換に基づくgRNA統合法を用いて、13,812個のサイレンシング遺伝子を標的とする110,979個のガイドRNA(gRNA)を用いたゲノムワイドなCRISPRaスクリーニング・プラットフォームを確立した。
このプラットフォームを用い、FACSに基づくコールドキャプチャーアッセイ(cold capture assay)を行い、高い特異的bsAb生産性(qbsAb)を示す蛍光強度の高い細胞を単離し、有意に濃縮された90遺伝子を同定した。
次に、スクリーニング結果を検証するために、14の高スコア候補遺伝子を、CRISPRaを介してCHO-bsAb細胞で個別に活性化した。その結果、10遺伝子が活性化され、コールドキャプチャーアッセイにおいてCHO-bsAb細胞の蛍光強度が増強された。さらに、同定された新規遺伝子ターゲットSyce3 をCHO-bsAb細胞で過剰発現させると、qbsAbと特異的増殖速度が改善され、最大bsAb濃度が1.4~1.9倍増加した。
本研究で確立されたウイルスフリーなCRISPRaスクリーニング・プラットフォームは、bsAb産生を改善するためのCHO細胞における新規工学的標的を同定するための強力なツールである。
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