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[出典] "Single-stranded DNA with internal base modifications mediates highly efficient knock-in in primary cells using CRISPR-Cas9" Kanke KL [..] Vaidyanathan S. Nucleic Acids Res. 2024-11-21. https://doi.org/10.1093/nar/gkae1069 [所属] Nationwide Children's Hospital, Ohio State U

 Cas9と一本鎖DNA(ssDNA)テンプレートの組み合わせが、ゲノムへの外来配列のノックイン(KI)に用いられてきたが、効率が低いという問題があった。米国の研究チームが今回、気道基底幹細胞(airway basal stem cells: ABC)、CD34+造血細胞(CD34+細胞)、T細胞および内皮細胞において、その内部の塩基の12-19%に化学修飾を施したssDNAが、末端を修飾したssDNAに比べてKIを2-3倍改善することを示し、前者をenhanced ssDNA(esDNA)と称した。

 このesDNAテンプレートを利用することで、ABCにおいては、臨床に関連する3種類の遺伝子座(CFTR, HBBCCR5 )の対立遺伝子へのKIが50%を超え、CD34+細胞では、DNA-PKcs阻害剤存在下でHBB 遺伝子座の対立遺伝子へのKIが70%に達した。このレベルの遺伝子補正は治療上適切であり、アデノ随伴ウイルスをベースとするテンプレート導入に匹敵する。

 一方で、esDNAテンプレートは、iPSCにおけるKIを改善しなかった。これは、iPS細胞にはDNA分解酵素TREX1が存在しないためと考えられる。実際、他の細胞でTREX1をノックアウトすると、未修飾のssDNAを用いた場合にKIが改善した。

 esDNAは、治療への応用や生物学的モデリングのために、初代細胞の20-30bp領域を修飾するのに利用可能になっているが、今後の課題として、遺伝子挿入に用いるには、化学的に修飾された長いssDNAをスケーラブルに生産する手法を開発する必要がある。
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