[注] エントロピー駆動型ダイナミックDNAネットワーク（Entropy-Driven Dynamic DNA Networks: EDN）
[出典] "A Novel All-in-one Target-Powered Entropy-Driven Dynamic DNA Networks to Regulate the Activity of CRISPR/AsCas12a for Enhanced DNA Detection" Li X, Wang C [..] Li Z, Li Y. Anal Chim Acta 2024-11-21. https://doi.org/10.1016/j.aca.2024.343455 [所属] Zhongnan Hospital of Wuhan U, Wuhan Research Center for Infectious Diseases and Cancer, Hubei Engineering Center for Infectious Disease Prevention, Control and Treatment
中国の研究チームが、CRISPR-AsCas12aのトランス切断活性を用いたシグナル増幅とEDN（エントロピー駆動型ダイナミックネットワーク）を融合した迅速かつ高感度なDNA診断のための新しいアプローチを提唱した [グラフィカルアブストラクト参照]。
- 標的が存在しない場合、基質とcrRNAの自律的なハイブリダイゼーションが、相補的な領域を囲むことによって動力学的に阻害され、Cas12aのトランス切断活性が活性化されない。
- 標的が存在する場合、EDNが開始され、Cas12aのトランス切断活性を活性化するアクチベーター鎖が二重鎖から枝分かれすることで、crRNAとのハイブリダイゼーションが進行する。
このアプローチにより、従来のEDNと比較して、EDNとCRISPR触媒の相乗的活性化により、ワンポットでターゲットの検出シグナルが劇的に向上した。このアプローチはまた、DNAアセンブリーモジュールの機能と構造の柔軟な設計が可能であることから、汎用性が高い。
[注]
CRISPR-Cas12aバイオセンサーに組み合わされる等温増幅技術として、rolling circle amplification (RCA)、catalytic hairpin assembly (CHA) 、strand displacement amplification (SDA)、entropy-driven dynamic network (EDN) などが利用されている。
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