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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

[出典] "Dual-site responsive module-triggered CRISPR/Cas12a switch with enhanced reaction kinetics for specific detection of PSA" Yang WJ [..] Zhuo Y, He XJ. Chem Eng J. 2024-11-23. https://doi.org/10.1016/j.cej.2024.157912 [所属] The Second Affiliated Hospital of Chongqing Medical U, Southwest U (重慶市)

 中国の研究チームが今回開発したデュアルサイト応答モジュールとは、前立腺特異抗原(PSA)アプタマーとアプリン/アピリミジン(AP)部位を含む3本のDNA鎖からなるT字型プローブであり、PSAとアプリン/アピリミジニックエンドヌクレアーゼ1(APE1)とを直交して認識する。このモジュールがAND論理ゲートとして機能して、四面体DNAナノ構造(TDN)を介してCRISPR/Cas12aのトランス切断活性を活性化する。[グラフィカルアブストラクト参照]

 TDNは、剛直なフレームワークの特徴を活かして、Cas12aトランス切断活性のアクチベーターkとして、Cas12aの局所濃度を増加させるだけでなく、Cas12a-crRNA複合体を認識して活性化するのに有利な支配的なコンフォメーションを可能にし、通常のアクチベーター(二本鎖アクチベーター)と比較して、トランス切断効率を4.06倍まで向上させた。

 このCas12aバイオセンサーは、PSAを1.0×10-5~10μg/mLの範囲で特異的かつ高感度で、電気化学発光(ECL)を検出し、LoD 4.5× 10-6 μg/mLを達成した。

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