[注] Perturb-DBiT: Perturbation compatible Deterministic Barcoding in Tissue
2025-05-11 Nature PortfolioにてUnder Reviewのステータスに(2025-05-07の時点でVersion 1)Research Square hhttps://doi.org/10.21203/rs.3.rs-6481967/v1
2024-12−13 bioRxiv 投稿に準拠した初稿
[出典] "Spatially Resolved in vivo CRISPR Screen Sequencing via Perturb-DBiT" Baysoy A, Tian X, Zhang F [..] Chen S, Fan R. bioRxiv 2024-11-19 (preprint). https://doi.org/10.1101/2024.11.18.624106 [所属] Yale U, Yale U School of Medicine, St. Jude Children’s Research Hospital, Integrated Science & Technology Center (West Haven), Aspect Analytics NV (Belgium)
2016年に発表されたPerturb-seq [*1]によって、単一細胞における遺伝的摂動の転写効果のプロファイリングが可能になり、Perturb-seqをベースとする一連のアプリケーションが開発されたきた [*2]。しかし、遺伝的摂動が空間的な組織環境に及ぼす影響を調べる能力に欠けていた。
2022年にIcahn School of Medicine at Mount SinaiのBrian D. Brownが率いる研究チームが開発した空間的CRISPRスクリーンでは[*3]、ProCode法を用いて一組のgRNAを検出することで、 局所的免疫浸潤のパターンも捉えることに成功した。他にも、CRISPRに基づく遺伝的摂動と様々な空間アッセイを組み合わせるアプローチが試みられてきたが [例 *4]、同一組織切片上での遺伝子摂動とトランスクリプトームの共同マッピングを実現するには至っておらず、また、使用されるCRISPRライブラリーのサイズやあらかじめ定義された性質によって制限されることが多かった。
これらの制限を克服するために、著者らは、ゲノムスケールのライブラリーに適応可能な空間トランスクリプトミクスと空間CRISPRスクリーンリードアウトを統合した、新しい偏りのないプロファイリング技術であるPerturb-DBiT(Perturbation compatible Deterministic Barcoding in Tissue)を開発した。Perturb-DBiTは、ゲノムスケールのgRNAライブラリーを用いたin vivo CRISPRスクリーニングにおいて、空間トランスクリプトームとガイドRNA(gRNA)を同一組織切片上で同時に共シーケンスするもので、遺伝子改変が細胞挙動や組織構造にどのように影響するかを包括的に理解することができる。本プラットフォームは、様々なデリバリーベクター、gRNAライブラリーサイズ、組織調製をサポートし、2つの異なるgRNAキャプチャー法と共に、幅広い実験セットアップに適応可能である。
Perturb-DBiTを応用し、3つのがんモデルにおいて、数十の遺伝子をゲノムワイドに偏りなくノックアウトした。ヒト癌転移コロニー形成モデルにおいて、個々のコロニーにおける全てのgRNAと対応するトランスクリプトームをマッピングし、クローンの動態と協調性を明らかにした。
また、免疫コンピテントなシンジェニック腫瘍モデルにおいて、腫瘍免疫微小環境に対する遺伝的摂動の影響を調べ、腫瘍における免疫浸潤や免疫抑制を促進する摂動の差異や相乗効果を明らかにした。
Perturb-DBiTは、各ノックアウトが腫瘍の発生、進展、転移、組織病理学、免疫ランドスケープに与える影響を同時に評価することを可能にする。最終的には、遺伝学的探究の範囲を広げるだけでなく、標的治療戦略を開発するための基礎を築くことになる。
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