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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[出典] "CHOPOFF: symbolic alignments enable fast and sensitive CRISPR
off-target detection" Labun K [..] Valen E. bioRxiv 2025-01-06 (preprint). https://doi.org/10.1101/2025.01.06.603201 [所属] U Bergen, U Oslo, U College Cork, U Warsaw.

 CRISPR/Casはゲノム編集のための画期的な技術であるが、その臨床応用は、意図しないオフターゲット編集による深刻な課題に直面している。オフターゲットの予測自体が簡単でないが、臨床応用では特に、スピードと感度のトレードオフが必要である。ノルウエイにアイルランドとポーランドの研究者が加わった研究チームが今回、感度を犠牲にすることなく効率的にオフターゲットを同定可能にするCHOPOFFを紹介する。

 CHOPOFFには、研究チームが独自に開発したシンボリック・アラインメントという概念と、オフターゲット数に基づくガイドRNAの確率的ランキングをアライメントなしでほぼ瞬時に行えるデータ構造が実装されており、ミスマッチ、バルジ、ゲノム配列のばらつきに対応し、個人個人のゲノムに対応するとともに、スピードと精度の両方で最先端の手法を凌駕している。

[注] CHOPOFF入手先:
https://github.com/JokingHero/CHOPOFF.jl

[背景]

 オフターゲット活性は、非常に低い頻度であっても、甚大な悲惨な結果をもたらす可能性がある。この課題に対処するため、この分野では、標的特異性を確保するためのガイドRNA(gRNA)設計の改善や、忠実度を向上させたCas変異体の工学的作製など、多くの取り組みがなされてきた。並行して、GUIDE-seq、CIRCLE-seq、SITE-seqのようなオフターゲット効果を測定する方法も開発されてきた。さらに、オフターゲット部位を予測するための幅広い計算手法が開発されてきている。

 CRISPR/Casのオフターゲット予測アルゴリズムは、gRNAの塩基配列を解析し、gRNAと相補性の高い部位をゲノムワイドに検索することで機能する。一方で、gRNAは最大6つのミスマッチや小さなバルジ(挿入や欠失)を持つ部位も編集することが示されている。したがって、潜在的なOT部位を同定することは、ミスマッチ、挿入、欠失が存在するにもかかわらず、与えられたgRNAと関与する可能性が高いゲノム中のすべての短い配列を見つけることと同じである。

 これまでに、CHOPCHOP や CRISPOR のような一般的に使用されている sgRNA デザインツールは、オフターゲット部位検索を小規模なミスマッチ(3~4)に制限しており、また、バルジに対応していない。Cas-OFFinder、CRISPRitz、SWOffinderなど、ミスマッチやバルジを扱えるツールもいくつか開発されているが、計算量が大きく、実行時間もかかるため、大規模な実験やウェブツールでは実用的ではない。さらに、既存のソフトウェアにおける自然ゲノム変異(SNP、挿入、欠失)のサポートは限られており精密医療へのCRISPR/Cas技術の応用が制限されている。
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