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[出典] "Robust genome editing activity and the applications of enhanced miniature CRISPR-Cas12f1" Park SJ, Ju S [..] Kim K. Nat Commun. 2025-01-15. https://doi.org/10.1038/s41467-025-56048-w [著者所属] Korea University College of Medicine (Dept: Physiology, Biomedical Science and Anatomy)

 CRISPR/Casシステムをベースとする遺伝子編集技術の発展の中で、より効率的な遺伝子編集が常に求められている。効率的な遺伝子編集の第一歩は、CRISPRシステムを細胞内に効率的に導入することであるが、これは一義的にはCRISPRシステムのサイズと関連している。従って、これまでにコンパクトなCRISPR-Casシステムが自然界から探索されており、中でもUn1Cas12f1(別名Cas14a; 以下, Cas12f1と表記)は529 aaとSpCas9の〜2.6分の1であり、また、AsCpf1 (別名Cas12α 1,307 aa)より小型であり、生体内編集に有利である。しかし、哺乳類細胞におけるCas12f1の編集効率は、標的部位に依存するが、決して高くなかった。

 この限界を克服するために、韓国の研究チームが今回、以前に改良されたCas12f1変異体 [*]が低い遺伝子編集効率を示した遺伝子標的においても、SpCas9やAsCpf1と同様の遺伝子編集活性を示す強化型Cas12f1(eCas12f1)を開発した。
  • eCas12f1Cas12f1エンドヌクレアーゼに5つの変異(D143R、T147R、G181R、K330R、S426G)を導入し、RNA構造安定性を高めたsgRNA_S1bを利用することで [Fig. 1 c,dとFig. 3 d引用した右図参照]、強化型Cas12f1(eCas12f1)を開発した。eCas12f1は、本研究で検証したほとんどの遺伝子ターゲットにおいて、30%以上の改善されたインデル頻度を示し、また、SpCas9やAsCpf1と同様の遺伝子編集効率を示した。
  • eCas12f1を介したPLK1 遺伝子の破壊によるアポトーシスの誘導や、BRAF 遺伝子のV600E変異を標的治療に応用することで、がん治療ツールとしての可能性も示した。
  • さらに、触媒的に不活性化したCas12f1 (dCas12f1) を用いて、効率的な塩基編集と遺伝子発現の制御が可能であることを示した。
 本研究は、eCas12f1が強固な遺伝子破壊、効率的な塩基変換、遺伝子発現制御を可能にすることを実証し、遺伝子工学や遺伝子治療における非常に有用なツールとしての可能性を示した。

[図一覧]
[*] Cas12f関連crisp_bio記事と論文
[サイズ関連crisp_bio記事]
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