crisp_bio

論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

 世界人口の増加と気候条件の悪化は、高い収量と回復力を持つ新しい作物の開発を必要としている。CRISPR-Casを介したゲノム工学は、作物品種をこれまでよりも安く、簡単かつ迅速に工学化する比類のない機会を提供する。

 米国と中国の研究チームによる総説は、はじめに、CRISPR-Casツールボックスが、Cas9、Cas12、Cas13などから、さらに、天然由来の様々なオーソログや人工変異体を含むまでに急速に拡大したことを論じる。次に、正確なゲノム、エピゲノムおよびトランスクリプトーム工学に使用される塩基編集およびプライム編集を含む様々なCRISPR-Casベースの方法、ならびに細菌媒介およびウイルス媒介形質転換のようなゲノムエディターを植物に導入するために使用される方法を紹介する。さらに、プロモーター編集と染色体工学が作物育種において形質工学と固定化のためにどのように使用されているか、また、de novo 栽培化や生物的ストレスに対する耐性の強化など、作物改良におけるCRISPR-Casの重要な応用について議論する。最後に、植物ゲノム工学の今後の展望について述べる。

[出典] Review "CRISPR–Cas applications in agriculture and plant research" Tuncel A, Pan C, Clem JS, Liu D, Qi Y.  Nat Rev Mol Cell Biol 2025-03-07. https://doi.org/10.1038/s41580-025-00834-3 [著者所属] U Maryland (Dept Plant Science and Landscape Architecture, Institute for Bioscience and Biotechnology Research), Zhejiang U (Dept Horticulture, Zhejiang Key Laboratory of Horticultural Crop Quality Improvement), Texas Tech U (Institute of Genomics for Crop Abiotic Stress Tolerance); 参考文献 308件を含む23頁
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