珪藻は、光合成微細藻類の中で最も多様で [Figure 1引用右図参照] 生態学的に重要なグループの一つであり、世界の総1次生産力 (global primary productivity / 植物の光合成による炭素吸収量)の 20% 以上を占めている。その生態学的重要性、ユニークな生物学、遺伝的扱いやすさにより、珪藻は遺伝子工学、ゲノム工学、代謝リプログラミングの理想的なターゲットとなっている。過去数十年にわたり、多数の遺伝学的手法が開発され、これらの生物に適用され、個々の遺伝子の機能と、それらが珪藻の代謝を支える仕組みをより深く理解してきた。さらに、珪藻が多様で高価値の代謝産物や複雑な鉱物構造を合成する能力は、新しい医薬品、栄養補助食品、生体材料の合成を含むバイオテクノロジーへの応用に大きな可能性を秘めている。英国の研究チームによるこのレビューでは、珪藻の遺伝子工学の最新の開発動向について説明し、バイオテクノロジーのさまざまな分野で珪藻の使用を促進するだけでなく、自然生態系における珪藻の役割についての理解を深める展望を提供する。[構成]
- 序
- 珪藻遺伝資源
- 遺伝子工学(順遺伝学, 逆遺伝学)
- 分子遺伝学ツールキット(プロモーター, 選択マーカー, レポーターシステム, クローニングとアッセンブリー戦略)
- デリバリーシステム
- 細胞株スクリーニングとポスト形質転換
- 展望
[図表リスト]
- Figure 1. 完全ゲノム配列が決定された珪藻を対象とする進化系統樹(18S配列データをもとに最尤法で構築された樹上図に形質転換が実現された程度と代表的な種の特徴的な形態が付記されている)
- Table 1. 珪藻形質転換のCRISPR技術を含むツール一覧
[出典] Review "Genetic engineering in diatoms: advances and prospects" Li Y [..] Mock T. Plant J. 2025-03-16. https://doi.org/10.1111/tpj.70102 [著者所属] U East Anglia (School of Environmental Sciences), Western U (Dept Biochemistry, Schulich School of Medicine and Dentistry)
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