crisp_bio

科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

 トウモロコシにおける多重ゲノム編集は、大規模で複雑なDNA構造、効率的な形質転換システムが有効な遺伝子型が少ない、コストを要し労働集約的な遺伝子型判定、などの課題を伴っている。Maizeイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の研究チームが、パーティクル・ガン法を介して単一のコンパクトなDNA構造 [Fig.1引用右図参照] を、タイプ I 胚形成カルスに送達し、続いて新しい効率的な遺伝子型判定アッセイで望ましい編集結果を特定する、マルチプレックスCRISPR/Cas9 ゲノム編集システムのアプローチを設計・実証した。
  • 最初に、同じ遺伝子内の複数のターゲットサイトで突然変異を誘発し、次に、遺伝子ファミリーの複数のメンバーに対して個別の変異とスタックされた変異を作成することに成功した。
  • ゲノム配列決定により、オフターゲット変異は稀なことを確認した。
  • マルチプレックス・ゲノム編集は、高度に形質転換可能な近交系 H99 と、これまで形質転換が報告されていない遺伝子型である Illinois Low Protein1 (ILP1) の両方で達成された。
  • PCR による欠失アレルの形質転換イベントのスクリーニングに加えて、非相同末端結合による CRISPR/Cas9 切断の DNA 修復から最もよく見られる結果である、単一ヌクレオチドの欠失または挿入を選択的に増幅する PCR アッセイも設計した。
  • Indel-Selective PCR (IS-PCR) 法によって、子孫集団における複数の編集されたアレルの迅速な追跡が可能になった。
 ここで紹介した多重 CRISPR/Cas9 変異誘発の「エンドツーエンド」パイプラインは、より多様な遺伝的背景におけるトウモロコシの機能ゲノミクスを加速する。

[出典] "Efficient mutagenesis and genotyping of maize inbreds using biolistics, multiplex CRISPR/Cas9 editing, and Indel-Selective PCR" Rai MN [..] Moose SP. Plant Methods 2025-03-25. https://doi.org/10.1186/s13007-025-01365-w [著者所属] U Illinois at Urbana-Champaign (Dept Crop Sciences, DOE Center for Advanced Bioenergy and Bioproducts Innovation)
このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット