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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

 起業家のBen Lammと遺伝学者のGeorge Churchが共同で創設したColossal Biosciences社が、クローン技術と遺伝子編集技術を駆使して、3頭の遺伝子組み換えオオカミの子犬を誕生させたと発表した。

 同社の研究チームは、約30万年から約1万年前のアメリカ大陸に生息していた絶滅種であるダイアウルフ(Aenocyon dirus / Dire wolf)の化石(1万3000年前の歯と7万2000年前の耳の骨)からDNAを抽出したゲノムを解析した。その上で北半球に広く生息しているハイイロオオカミ(Canis lupus )のゲノムと比較し、ダイアウルフの特徴的な特徴の原因となる遺伝的差異を特定した。

 続いて、ハイイロオオカミの血液サンプルから血管へと分化可能な血管内前駆細胞(endothelial progenitor cells: EPC)を分離し、CRISPR技術を利用して細胞核内の14の主要遺伝子を書き換えて、ダイアウルフの表現型を表すとされる20の形質を発現させた。

 遺伝子編集を加えたハイイロオオカミの細胞から45個の胚を形成することに成功し、ハウンドミックス犬の代理母に移植し、3頭の健康なオオカミが誕生した(2024年10月1日にオスのRomulusとRemus、2025年1月30日にメスのKhaleesiが誕生)。この3頭にはハイイロオオカミにない青白い毛が密生している。

[注] このトランスジェニックウルフのゲノムのほとんどが、ハイイロオオカミのゲノムで占められており、ダイアウルフそのものが復活されたわけではない。

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[出典]
[注] 本件は多くのメディアで報道されているが、論文発表はまだなされていないようだ。
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