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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[注] PDRN(Polydeoxyribonucleotide / ポリデオキシリボヌクレオチド

 シロザケ(chum salmon / Oncorhynchus keta)由来のPDRNは、VEGF、FGF、HIF-1などの成長因子を活性化することで創傷治癒を促進する特徴から、医薬品、化粧品、サプリメントとして販売されている。一方で、PDRNについてはスポーツにおける誤用に対する懸念を引き起こしている。これまでの研究で、PDRNはサテライト細胞の活性化、血管新生、抗炎症作用などのメカニズムを通じて、筋肉の成長、回復、持久力を刺激することで、運動能力を向上させる可能性があることが示唆されている。これらの潜在的なパフォーマンス向上効果は、世界アンチ・ドーピング機関( World Anti-Doping Agency: WADA)によって禁止されている遺伝子ドーピングまたは細胞ドーピングとみなされる可能性がある。
 
 この懸念に対して韓国の研究チームが今回、サケ科魚類に特有の保存された12Sおよび16S rDNA配列を標的とするCRISPR-Cas12aシステムをベースとして、PDRNの高感度かつ特異的に検出するアッセイ法を開発した。また、ヒト血漿および尿から、事前のDNA抽出なしにこれらの標的配列を増幅するために、ダイレクトPCR法を最適化して、組み合わされている。蛍光シグナルで読む出すことで、90分以内で10μLの生体サンプル中に含まれるO. keta DNA 0.8pg(ゲノムコピー数0.3)の検出に成功した。

[遺伝子ドーピング参考資料]
「東京五輪まであと1年、「遺伝子ドーピング」という魔力」坂田亮太郎、野村和博、久保田文. 日経バイテク. 2019-09-09. 
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/082400016/090500089/

[出典] "Emerging wound-healing injectable polydeoxyribonucleotide: potential as a prohibited doping method and its simple detection via CRISPR/Cas12a system" Yi J-Y, Parc S [..] Sung C. Int J Biol Macromol. 2025-04-09. https://doi.org/10.1016/j.ijbiomac.2025.142999 [著者所属] KIST (Doping Control Center), Seoul National U (Interdisciplinary Program of Bioengineering), Nakdonggang National Institute of Biological Resources, Hanyang U (Dept Bioengineering), Korea U (Dept Chemical and Biological Engineering)
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