遺伝子ドライブ技術は、マラリア媒介蚊の個体群を制御するための有望なアプローチである。遺伝子ドライブの中で、抑制ドライブは必須の蚊の遺伝子を破壊することを目的とするのに対し、改変ドライブは蚊個体の媒介能力を低下させることを目的とする。
インペリアル・カレッジ・ロンドンを主とする研究チームは今回、マイクロRNA遺伝子mir-184を標的とし、抑制と改変を組み合わせた、アフリカの主要なマラリア媒介蚊である
ガンビエハマダラカ(Anopheles gambiae)における極めて効率的なホーミング遺伝子ドライブを開発した [Fig. 1引用右図参照]。
ガンビエハマダラカ(Anopheles gambiae)における極めて効率的なホーミング遺伝子ドライブを開発した [Fig. 1引用右図参照]。 ホモ接合型遺伝子ドライブ(miR-184D)個体は、吸血後の高い死亡率など、マラリア媒介性を抑制する大きな適応度コストを負う。研究チームはこれを、蚊の腸管における溶質輸送を制御するmiR-184 の役割に起因するものと見ている。しかし、雌は完全に繁殖力を維持しており、大規模放出に適した純粋繁殖型のmiR-184D個体群を実験室条件下で飼育することができる。
ケージ侵入実験では、miR-184Dが固定化するまで拡散することで集団適応度を低下させると同時に、別の抗マラリアエフェクター遺伝子を増殖させることが示された。
EMODフレームワークによるモデリングは、miR-184Dドライブが集団抑制と集団置換の戦略を統合した候補株であり、マラリア根絶のためのツールとしてさらに評価されるべきであることを示唆した。
[出典] "A suppression-modification gene drive for malaria control targeting the ultra-conserved RNA gene mir-184" Verkuijl SAN, Del Corsano G, Capriotti P [..] Windbichler N. Nat Commun. 2025-04-25. https://doi.org/10.1038/s41467-025-58954-5 [著者所属] Imperial College London (Dept Life Sciences, Section of Cell Biology and Functional Genomics), Bill and Melinda Gates Foundation (Institute for Disease Modeling)
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