[注] Komagataella phaffii (旧名 Pichia pastoris )
酵母 K. phaffii は、植物性および動物性食品タンパク質を含む組換えタンパク質の機能発現に広く利用されている。一方で、CRISPR/Cas9ゲノム編集システムの登場によって、選択マーカーを用いることなく異種遺伝子を挿入することが可能になった。ノルウェーの研究チームは今回、CRISPR/Cas9技術を用いて K. phaffii の染色体に発現カセットを組み込むための簡便なマーカーレスノックイン法を開発した。
このアプローチは、GoldenPiCSツールキットを用いた階層的かつモジュール式のGolden Gateアセンブリに基づいている。3種類のCas9/sgRNAプラスミドと、相同遺伝子修復による染色体への組み込みのための相同アームを含むドナーヘルパープラスミドを構築した。
このアプローチは、GoldenPiCSツールキットを用いた階層的かつモジュール式のGolden Gateアセンブリに基づいている。3種類のCas9/sgRNAプラスミドと、相同遺伝子修復による染色体への組み込みのための相同アームを含むドナーヘルパープラスミドを構築した。
EGFP発現カセットの組み込み効率を3つのゲノム座位(04576, PFK1, ROX1)で評価し、04576 座位が最も高い組み込み効率を示す一方でROX1 座位が最も高い形質転換効率を示すことを確認した。また、全ゲノムシーケンシングの結果、クローン間でEGFP発現カセットのコピー数が変動し、それが蛍光レベルの変動をもたらすことが、確認された。さらに、鶏オボアルブミンの発現と分泌に成功したことで、今回のアプローチが組換え食品タンパク質生産への適用可能なことが実証された。
[出典] "A toolkit for facilitating markerless integration of expression cassettes in Komagataella phaffii via CRISPR/Cas9" García‑Calvo L [..] Fagerlund A. Microb Cell Fact. 2025-05-03. https://doi.org/10.1186/s12934-025-02716-x [著者所属] Nofima - Norwegian Institute of Food, Fisheries and Aquaculture Research
コメント