セロビオースはセロビオースホスホリラーゼの触媒作用でグルコース-1-リン酸を生成し、これがさらにデンプンに合成される。このプロセスはグルコースからデンプンを合成するよりもエネルギー効率が高い。糸状菌トリコデルマ・リーゼイは、セルロースをセロビオースに分解するセルラーゼを大量に分泌し、最終生成物としてグルコースを放出し続ける能力がある。
山東大学の研究チームは今回、転写活性化因子Xyrl<A824V>を連続的に活性化し、ku70 遺伝子を欠失させることで相同組み換え効率を高めたT. reesei PXK1株をベースに、マーカーフリーでリサイクル可能な高効率マルチ遺伝子編集システムを開発した。
Δcel3a株はPXK1株と比較してセロビオース収量が128%増加し、2つのBG遺伝子を累積的に欠失させた株はΔcel3a株よりも12%多くセロビオースを効率的に生産する。
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[出典] "A tRNA-gRNA array-based CRISPR system for efficient and precise marker-free multiple gene editing of Trichoderma reesei to enhance cellobiose production" Dong H, Su B, Chen Z, Song X. Ind Crops Prod. 2025-05-09. https://doi.org/10.1016/j.indcrop.2025.121169 [著者所属] Shandong U
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