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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

 CRISPR–Casシステムは、ヒト遺伝子だけでなく、ヒト体内の病原細菌や常在細菌を標的とするように設計することが可能なことから、感染症の治療やマイクロバイオームの調節のための新たなツールのベースになりえる。パリを拠点とする産学の研究チームが今回、特定の細菌を殺傷または改変するためにCRISPR–Casツールボックスをどのように設計できるかを追究している。[Nature Reviews BioengineeringのBluesky投稿を以下に引用]

CRISPR–Cas therapies targeting bacteria

[image or embed]

— Nature Reviews Bioengineering (@natrevbioeng.nature.com) 2025年5月14日 0:13
  • DNAの標的化とRNAの標的化の戦略について論じ、これらを用いて特定遺伝子を除去、改変、またはサイレンシングすることで細菌を無力化する方法の概要を示す。
  • さらに、バクテリオファージまたはプラスミド接合によるCRISPR–Casツールの送達を考察し、CRISPR–Casツールの維持および発現に対する細胞内障壁について探る。
  • 最後に、感染症の治療とマイクロバイオームの修正における治療機会に焦点を当て、これらのアプローチを臨床応用に移す際の進歩と課題について概説する。
[出典] Review "CRISPR–Cas therapies targeting bacteria" Benz F [..] Bikard D. Nat Rev Bioeng. 2025-05-13. https://doi.org/10.1038/s44222-025-00311-8 [著者所属] Institut Pasteur, Université Paris Cité; Sorbonne U; Eligo Bioscience [*]

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