ヒト遺伝性ゲノム編集(ヒト胚ゲノム)をめぐる倫理的問題は、2015年以降に開催された一連の国際サミットで議論されてきた。ダルハウジー大学(カナダ)の生命倫理学者Françoise Baylis卓越研究教授が今回、、ワシントンD.C.(2015年)、香港(2018年)、および、ロンドン(2023年)で開催された3回のサミットにおける議論の進展に考察を加えている。
安全性と有効性の重要性、モラトリアムの意味、そして幅広い社会的コンセンサスの位置づけについて、これらのサミットの前後で発表された出版物を通して検証する。また、今後を見据え、根本的に異なる2つの倫理的問題、「ヒト遺伝性ゲノム編集は倫理的か?」と「ヒト遺伝性ゲノム編集は倫理的に実施できるか?」の違いに焦点を当てる。
さらに、第3回までの国際サミットの組織委員会が第4回の開催を予定していなかったことから、The Global Observatory for Genome Editing(GEO)が、2025年5月にマサチューセッツ州ケンブリッジでサミットを開催するに至った経緯と、 Baylis教授も参画しているその組織委員会は「組織化された宗教、障害者コミュニティ、市民社会、そしてグローバル・サウスを含む、学際的、国際的、そして部門横断的な多様な組織的・社会的視点」を取り入れる努力を続けている。」ことが紹介され、「新しい人々、新しい視点、そして新しい関心をこの議論に迎え入れることで、ヒトゲノム編集の倫理に関する理解が深まることを期待している」と結ばれている。
[出典] "Summitting CRISPR for Human Heritable Genome Editing" Baylis F. CRISPR J. 2025-05-21. https://doi.org/10.1089/crispr.2025.0051 [著者所属] Dalhousie U (Canada).
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