crisp_bio

論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

 細胞を用いた胚モデル(Stem cell-based embryo models: SEMs)は、初期ヒト胚発生に関する理解を根本から変える可能性を秘めている。SEM作製において重要なのは、着床前胚を構成する主要な細胞種を作製するステップである。これらの細胞種には、主に2つの胚体外細胞系譜が含まれている:(i) 栄養膜細胞(着床と母子間相互作用の確立に重要);(ii) 胚葉下層細胞(卵黄嚢形成に寄与)。さらに、どちらの細胞種も胚発生に必要な重要なシグナル伝達経路を担っている。

 CRISPRをベースとしたエピゲノム・エディターは、内因性調節因子を調節することで、細胞運命決定因子を効率的かつ正確に活性化(CRISPRa)または抑制(CRISPRi)できるプログラム可能なツールである。本稿では、CRISPRプログラムマウス胚モデル作製におけるこれまでの研究に基づき、胚性幹細胞における細胞運命制御のためのCRISPRaの実装方法を段階的に紹介する。

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[出典] Protocol "Application of CRISPR-Based Epigenome Editing Tools for Engineering Programmable Embryo Models" Lodewijk GA, Kozuki S, Guiltinan C, Topacio BR, Shariati SA. In: Methods in Molecular Biology. Springer, New York, NY. https://doi.org/10.1007/7651_2025_637 [著者所属] UC Santa Cruz
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