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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

- 台湾の大学と日本の農研機構の共同研究から

アズキアズキ
  • 栽培アズキの祖先とされている野生種のヤブツルアズキは種皮が黒味を帯びているが、栽培アズキは遺伝子の突然変異で赤くなる。
これまで
  • 野生個体群はヒマラヤ山脈付近に起源を持ち、中国中部および日本に自然拡散したとされていた。
  • 核ゲノムの解析結果は、中国の栽培アズキの方が日本の栽培アズキよりも多様性が高いことから、大陸起源説を支持していた。一方で、母性遺伝する葉緑体ゲノムの解析結果は「中国の栽培アズキも日本のヤブツルアズキと同型で、中国のヤブツルアズキとは明確に異なる」ことを示していた。
今回
  • アジア各地の栽培アズキとその祖先である野生種のヤブツルアズキ全693系統の全ゲノムの比較解析を行った。
  • 「日本で3~5千年前(縄文時代)に中国からの野生ヤブツルアズキが栽培化され、その後、この栽培個体群が中国へ再拡大し、中国の野生ヤブツルアズキ個体群との交雑を経て、中国南部で混合栽培個体群が形成されたこと」が、示唆された。
なお
  • 縄文人が狩猟採集のみならず、原始的な農業の知識や栽培能力を有していることの裏付けも得られた。
[出典] 
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