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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[注] ロングCOVIDとは、SARS-CoV-2感染後、症状が3か月以上続く状態を指す

 COVID-19の症状が消えない子供もいれば、症状が改善しても後に新たな症状が現れる子供もいる。また、症状は出たり消えたりする場合もある。COVID-19に感染した際に軽症または無症状であった子供であっても、ロングCOVIDはあらゆる子供に影響を与える可能性がある。

 ロングCOVIDは、COVID-19の既往歴を持つ子供の10%から20%に影響を与えている。米国では約600万人の子供が感染している可能性があり、これは子供に最も多くみられる慢性疾患である喘息の子供の数を上回っている


症状は? [右下図参照]
  • ロングCOVIDは多くの身体部位に影響を及ぼし、症状は数ヶ月から数年続くことがある。遊びや学校への出席など、日常生活や精神面に深刻な影響を与える可能性がある。
  • ロングCOVIDには多くの共通点があるが、年齢によって症状が異なる場合がある。
  • ロングCOVID乳児、幼児、未就学児は、食欲不振、眠気、呼吸器症状(咳など)など、保護者が観察できる症状が現れる可能性が高くなる。
  • 学齢期の児童は、集中力の低下、睡眠障害、ふらつきなどの神経症状が現れる可能性が高くなる。また、背中や首の痛み、頭痛、腹痛、嘔吐などの症状が現れることもある。行動の変化が見られる場合もある。
  • 青年期の児童は、嗅覚や味覚の変化または喪失、痛み、疲労関連症状、記憶障害、ふらつきなどの症状が現れる可能性が高くなる。
  • 長期COVID-19の小児および成人において、労作後倦怠感(PEM)が報告されている。PEMとは、身体活動、精神活動、感覚過負荷など、最小限の運動を行った後であっても、症状が再燃したり、新たな症状が現れることである。PEMは、誘因となる出来事から24時間後に発症することが多く、単に活動後に通常よりも疲れている、または筋肉痛を感じるといった症状とは異なる。
保護者は, 症状を記録すべき!
  • 保護者は、症状がいつ始まり、どのくらい続くか、そして重症度を記録する必要がある。症状が常に続くか、あるいは時々現れるか、そして何が症状の改善や悪化につながるかを記録することが必要である。
  • 毎日記録することで、症状のパターンを特定し、かかりつけの小児科医との話し合いを進めるのに役立つ。
ロングCOVIDはどのように診断され、治療されるのか?
  • ロングCOVIDに特有の血液検査は未だ確立されていない。症状の持続、新たな症状の出現、あるいは症状の悪化に基づいて診断される。感染時に無症状でも発症する可能性があることから、診断に過去のCOVID-19検査の陽性反応の有無は必要無い。
  • ロングCOVIDの治療法も未だ無い。

[crisp_bio注] ケネディー米保健福祉省長官は2025年5月27日、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種に関する方針を改め、今後は妊婦や健康な子どもには推奨しないと発表した。今回の方針変更を支える科学的証拠は示さなかった。 [CNN 2025-05-29]

[出典]
"Long COVID in Young Children, School-Aged Children, and Teens" Gross RS, Carmilani M, Stockwell M. JAMA Pediatr. 2025-05-27. https://doi.org/10.1001/jamapediatrics.2025.1415 [著者所属] NYU Grossman School of Medicine, RECOVER
, Long Covid Families, Columbia U Vagelos College of Physicians and Surgeons, Mailman School of Public Health, New York–Presbyterian Hospital
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