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 PI3K/mTOR経路の持続的活性化に収束するゲノム変化は、がんにおいて最も頻繁に変化しているシグナル伝達回路の一つである。しかし、mTOR阻害剤(mTORi)の臨床的有効性は限られている。

 本研究では、頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)におけるPI3K/mTORシグナル伝達の広範な活性化、ならびにHNSCC実験モデルおよび最近の臨床試験におけるmTORiの有望な効果を利用し、mTORiの抗腫瘍活性のメカニズムを解明した。

 ゲノムワイドCRISPRスクリーニングにより、mTORiによる治療はフェリチノファジー(フェリチンのオートファジーによる分解)を促進し、その結果、細胞内の遊離鉄が増加し、脂質過酸化が誘導され、最終的にフェロトーシスによってがん細胞が死滅することが明らかになった。

 これらの知見は、細胞のフェロトーシス防御機構を無効にする既承認薬を再利用し、相乗効果のある組み合わせを開発する根拠となる。また、HNSCCを含む過剰に活性化したPI3K/mTORシグナル伝達を示す多くのヒト悪性腫瘍に対するマルチモーダル精密療法への手がかりを与えることになった。

[出典] "Genome-Wide CRISPR Screening Reveals that mTOR Inhibition Initiates Ferritinophagy and Ferroptosis in Head and Neck Cancer" Koshizuka K [..] Gutkind JS. Cancer Res. 20205-06-06. https://doi.org/10.1158/0008-5472.CAN-24-3785 [著者所属] UCSD, Louisiana State U Health Sciences Center Shreveport, Zhejiang U Medical College Affiliated Stomatological Hospital
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