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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

 遺伝子が薬物反応にどのように影響するかを理解することは、個別化がん治療の進展に不可欠である。しかし、ヒト・システムにおいて遺伝子-薬物相互作用を特定することは、個体間の複雑性と異質性を反映したモデルが必要になる。

 テキサス大学MDアンダーソンがんセンター, UT サウスウェスタン・メディカル・センター、スタンフォード大学医学部などの研究者達が、CRISPR-KO(ノックアウト)、CRISPRi(干渉)、CRISPRa(活性化)*、および単一細胞アプローチを含む大規模なCRISPRベースの遺伝子スクリーニングをヒト初代培養3D胃オルガノイドに適用することで、シスプラチンへの感受性に影響を与える遺伝子を体系的に同定し、ヒト・システムにおける遺伝子-薬物相互作用の特定が可能なことを実証した[*] 参考図:KO論文Fig. 1; CRISPRaCRISPRi論文Fig. 2

 今回のスクリーニングでは、シスプラチンへの感受性を調節する遺伝子が明らかになった。CRISPR技術による摂動と単一細胞トランスクリプトミクスを組み合わせることで、遺伝子変異が個々の細胞レベルでシスプラチンとどのように相互作用するかを解明し、フコシル化とシスプラチン感受性の間に予期せぬ関連性があることを明らかにした。また、シスプラチン誘発性 DNA 損傷後の回復期における細胞増殖に関与する重要な遺伝子として、TAF6L を特定した。

 これらの結果は、胃がんにおける治療上の脆弱性に関する知見を提供すると共に、ヒトの生理学的環境において遺伝子-薬物相互作用を解析するプラットフォームとしてヒトオルガノイドモデルが有効であることを示した。

[出典] Large-scale CRISPR screening in primary human 3D gastric organoids enables comprehensive dissection of gene-drug interactions” Lo YH [..] Chen J, Kuo CJ. Nat Commun. 2025-08-14. https://doi.org/10.1038/s41467-025-62818-3 [所属機関] University of Texas MD Anderson Cancer Center, The University of Texas Health Science Center at Houston, University of Texas Southwestern Medical Center, Stanford University School of Medicine,  Stanford University, UCSF, MIT, Atos Labs (Bay Area Institute of Science)

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