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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

 ヒト網膜オルガノイドは、生体内網膜の主要な分子的および構造的特徴を再現するin vitro 3D構造体である。光受容体を含むすべての必須網膜細胞タイプが含まれており、遺伝子治療の前臨床開発のための適切なモデルとなっている。フランスのソルボンヌ大学と自然史博物館の研究チームは今回、遺伝子編集療法の最適化におけるその有用性を検証した。
 常染色体顕性網膜色素変性症(autosomal dominant Retinitis Pigmentosa: adRP)に関与する治療関連RHO に焦点を当て、CRISPR/Cas9を介した遺伝子編集を最適化する観点から評価した。
  • 網膜オルガノイド、in vitro HEK293T細胞、および異なるRHO変異を有する2つのヒト化マウスモデルを使用して、編集効率を比較した。
  • 網膜オルガノイドにおけるトランスフェクション効率は、HEK293T細胞と比較してが低かったが、モデルマウスin vivoで見られるものとRetinal organoids mirrorより一致していた [グラフィカルアブストラクト引用右図参照]。
  • 網膜オルガノイドとマウス網膜の両方において、CRISPR/Cas9の送達パターンが類似していることも観察された。
  • この編集効率と送達パターンの一致は、デュアルAAVシステムによる送達でも、RNPでの一過性送達でも一貫して見られた。
 これらの知見は、網膜オルガノイドがゲノム編集の前臨床試験におけるプラットフォームとしての有効なことを示している。
[出典] "Retinal organoids mirror CRISPR/Cas9 gene editing efficiency observed in vivo" Pulman J, Małki H, Oudin P et al. Mol Ther Methods Clin Dev 2025-11-10. https://doi.org/10.1016/j.omtm.2025.101627 [所属] Sorbonne Université (フランス), Muséum National d'Histoire Naturelle
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