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 アブシシン酸(ABA)は、農業や生態系の修復に広く利用されている重要な植物成長調節因子である。代謝工学によってボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea )のABA生産を増強することが可能ではあるが、実用化には効率的な遺伝子導入法が必要とされてきた。
 南京師範大学などの中国の研究チームは今回、まず、オロチジン-5'-リン酸脱炭酸酵素をベースに、リサイクル可能な選抜マーカーシステムをB. cinerea において確立した。続いて、CRISPR/Cas9システムを最適化し、従来の相同組換えをはるかに凌駕する最大100%の編集効率を達成した。このプラットフォームに基づき、ABA生合成を増強するための複数の代謝工学戦略を体系的に検討した。
 アセチルCoA供給量の増加、スクアレン合成阻害、そして主要な二次代謝遺伝子であるBcpks12 およびBcphs1 のノックアウト、いずれもABA蓄積を著しく促進した。特に、Bcacly1 Bcacly2 の共過剰発現と1g/Lのクエン酸を併用すると、ABA生産量は1.36g/Lに増加し、38.66%の改善が達成された。
 この改変B. cinerea は、工業規模のABA生産の基盤になることが期待される。
[出典] "Establishing a CRISPR/Cas9 Genome Editing System Combined with URA3-Blaster in Botrytis cinerea for Enhanced Abscisic Acid Production" Wang LR [..] Shi TQ. J Agri Food Chem 2025-12-18. https://doi.org/10.1021/acs.jafc.5c14153 [所属] Nanjing Normal University, Yancheng Institute of Technology, Jiangxi New Reyphon Biochemical Co Ltd.
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