crisp_bio

科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

 ミトコンドリアDNA(mtDNA)変異は腫瘍の進行および代謝異常と関連しているが、その存在量が少なく、ミトコンドリアには二重膜バリアが存在するため、時空間的な可視化と標的に特異的な治療の実現は依然として困難である。
 華東師範大学・上海分子治療・創薬工学研究センターの研究チームは今回、mtDNA変異の時空間分解可視化と編集を可能にする、近赤外(NIR)光誘導性CRISPR-Cas12a/テトラヘドラルDNAナノシステムを報告している。
 このナノシステムは、NIRから紫外線へのコンバーターとしてアップコンバージョンナノ粒子、光分解性DNAリンカー、およびCas12a/crRNAモジュールを統合しており、NIRの照射を受けてリンカーが切断され、Cas12aのコラテラル活性が活性化され、mtDNA変異検出のための増幅蛍光を生成することで、mtDNA変異の検出限界0.83 pMを達成した。
 このナノシステムは、生細胞および腫瘍担癌マウスにおいて、DNA自己組織化とCRISPRによるmtDNA編集を誘導しながら、mtDNA変異の高時空間分解能イメージングを可能にする。さらに、ミトコンドリア膜電位を破壊し、活性酸素種のレベルを上昇させ、アポトーシスを促進し、効果的な腫瘍抑制をもたらす。
[出典]
  • "Near-Infrared Light-Inducible CRISPR-Cas12a/Tetrahedral DNA Nanosystem for Spatiotemporal Control of mtDNA Mutation Imaging and Gene Therapy" Jiang Y, Gao H, Ran Q, Xian Y, Zhang C. Nano Lett. 2026-01-20. https://doi.org/10.1021/acs.nanolett.5c05621 [所属] Shanghai Engineering Research Center of Molecular Therapeutics and New Drug Development/East China Normal University;グラフィカルアブストラクト
このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット