腸内コア・プロバイオティクスの遺伝子操作は、内因性の細胞障壁と効率的なツールの不足により依然として困難であり、生菌の生物学的製剤(live biotherapeutic products)の進展が滞っている。この課題に対して、華中農業大学の研究チームは今回、Bifidobacterium longum subsp. longum GNB(B. longum GNB)におけるネイティブなタイプII-C CRISPR-Casシステムを初めて解析し、腸内コア・プロバイオティクスのゲノム編集に利用したことを、ACS Synthetic Biology 誌刊行論文から紹介している。
研究チームは、バイオインフォマティクスとハイスループットなプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)スクリーニングにより、コンパクトなCas9ヌクレアーゼ(以下、BLCas9)によって認識される新規5'-NNRMAT-3'(R = A/G、M = A/C)モチーフを同定し、BLCas9の厳格なPAM依存性を、in vitro切断アッセイによって明確に確認した。
研究チームはこのBLCas9をベースに、よく知られているプロバイオティクス株であるEscherichia coli Nissle 1917(EcN)において、堅牢かつ多重ゲノム工学を可能にするデュアルプラスミド編集プラットフォームを開発した。このプラットフォームを介した標的代謝工学を通じてEcNにおける細胞外γ-アミノ酪酸(GABA)産生が顕著に促進させることに成功した。
[出典]
- "A Minimal and Portable CRISPR Platform Based on Bifidobacterial Cas9 Enables Genome Editing in E. coli Nissle 1917" Liu Q [..] Li Y. ACS Synthetic Biology. 2026-01-31. https://doi.org/10.1021/acssynbio.5c00911 [所属] Huazhong Agricultural University (National Key Laboratory of Agricultural Microbiology; College of Life Science and Technology; College of Animal Science and Technology,)
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