L-テアニンは、主にチャノキ(Camellia sinensis)[右図参照] の根で合成される、ユニークな非タンパク質性アミノ酸である。チャノキゲノムの完全解読によって、L-テアニンの生合成などの主要な代謝経路の研究が加速されたが、チャノキの機能ゲノミクス・ツールキットは未だ開発途上である。これまでに、CRISPR/Cas9 GEを利用して、チャノキのL-テアニンおよびカフェインの合成経路における遺伝子の編集が実現されたが、これらは主に汎用的な異種プロモーター(例えば、シロイヌナズナ由来)に依存しており、チャノキにおけるそれらのパフォーマンスの体系的な評価は行われていなかった。さらに、CRISPR-Actシステム [*]のような強力な機能獲得ツールはまだ実装されていない。 中国農業科学院茶叶研究所の研究チームは今回、チャノキにおけるCRISPRの堅牢な応用に適した優れた内因性プロモーターを同定・検証し、CRISPR-Actシステムを介して、L-テアニンの合成に不可欠な2つの遺伝子、CsAlaDCとCsTSIの同時活性化を実現し、その相乗効果によるL-テニアンの生産量の大幅増に成功した。
[*] 関連crisp_bio記事
- 2021-06-29/2025-02-15 CRISPR-Act3.0: 植物における効率的な多重遺伝子活性化を実現. https://crisp-bio.blog.jp/archives/26752027.html
[出典]
- "CRISPR-Act-mediated synchronized activation of CsAlaDC and CsTSI enhances L-theanine biosynthesis in tea plants" Zhang X, Fu Q [..] Wang X, Huang J. Horrific Res. 2026-01-29. https://doi.org/10.1093/hr/uhag028 [所属] Tea Research Institute CAAS (中国)
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