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 PBGENE-DMDは、エクソン45~55の変異を持つDMD男児の最大60%に影響を及ぼすDMD患者に対し、持続的な筋機能改善をもたらすよう設計された単回遺伝子編集療法である。
 PBGENE-DMDでは、単一のアデノ随伴ウイルス(AAV)を介して、ジストロフィン遺伝子内の患者DNAを永久的に編集するように設計されたARCUSペアを送達し、その結果、自然に発現するほぼ全長の機能的なジストロフィンタンパク質が生成される。
 PBGENE-DMDは、筋サテライト細胞を標的として編集する能力を備え、骨格筋と心筋の機能を長期的に改善するように設計され、前臨床研究では、PBGENE-DMDはDMDの進行に関与する主要な筋肉タイプを標的とする能力が実証され、ヒト化DMDマウスモデルにおいて有意かつ持続的な機能改善をもたらした。
 なお、PBGENE-DMDは、DMD治療薬としてFDAの希少小児疾患(RPD)およびオーファンドラッグ(ODD)の指定を受けている。

[出典]
[注] 日本でDMD治療薬として最近承認され, その薬価が1患者当たり「3億497万2042円」と設定されたことが話題 (https://news.yahoo.co.jp/articles/742afb2fea03cd0df1d1f8e220eb51f2c02560f0) になった「エレビジス点滴静注」(ランジストロゲン モキセパルボベク)は、短縮されたが機能するジストロフィン遺伝子をAAV(AAVrh74)を介して骨格筋、心筋などの筋肉細胞へ送達する遺伝子治療薬である。外来遺伝子を導入するエレビジスに対して、患者内在遺伝子を編集するPBGENE-DMDの有効性と安全性の検証が待たれる。
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