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 CRISPR-Cas関連技術の中で塩基エディター(BE)とプライムエディター(PE)は、DNA二本鎖切断を解することなく精密なゲノム編集を可能にすることから、臨床応用に期待されている。しかし、その編集効率が課題になっている。この課題解決に向けて、四川大学の研究チームはまず、シトシン塩基エディター(CBE)によって活性化できるハイスループットスクリーニング用のGFPレポーターシステムを構築した。
 DNA損傷応答、細胞周期、およびアポトーシス経路に関与する低分子化合物174種類をスクリーニングした結果、レポーター部位と内因性標的部位の双方で編集効率を最大80%向上させる候補として、CBL0137(Curaxin 137)が同定された。
 CBL0137はStatera BioPharma社が開発したFACT(facilitates chromatin transcription / クロマチン転写促進)を調節する新規低分子化合物であり、NF-κBの抑制、熱ショック因子1(HSF1)の抑制、およびp53の活性化を同時に誘導するとされていた。ここでの作用機序研究でも、CBL0137がp53経路の活性化とNF-κBの阻害を介して作用することが確認された。
 一方で、異なるBE(ABE, AYBE, gCBE, CGBE)に対するCBL0137の効果を広範囲に検討した結果、増強効果はCBEに特異的であることが明らかになった。
 また、CBL0137はPEに対しては、マルチサイト変異とフラグメント挿入に対して選択的な増強効果を示したが、単一点変異や欠失には増強効果を示さなかった。 
 CBL0137は特定のゲノム編集活性を選択的に増強する因子であり、編集効率を向上させる戦略を提供し、次世代ゲノム編集ツールの治療応用の可能性を高めるものと考えられる。
[責任著者Shaohua Yao関連crisp_bio記事]
[出典]
  • "Reporter-based screening identifies small-molecule CBL0137 as an enhancer of CRISPR cytosine base editor and prime editor via p53 activation and NF-κB inhibition" Hu Y, Wang Y [..] Yao S. New Biotechnol. 2026-02-13. https://doi.org/10.1016/j.nbt.2026.02.002 [所属] Sichuan University (National Key Laboratory of Biotherapy; Institute of Kidney Diseases; The College of Life Sciences) (中国), Tianfu Jincheng Laboratory
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