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- WashU MedicineのSuzanne E. Schindler准教授が責任著者になっているNature Medicine 誌刊行論文から
 現在、アルツハイマー病 (AD) に関連する脳内の毒性プラークのレベルを低下させることを目的とした承認薬は、レカネマブドナネマブの2種類あるが、いずれも、症状の改善はわずかで、脳腫脹のリスクを伴っており、引き続き、症状が現れる前の超早期に治療を開始することで、治療の効果を高めるアプローチ、そしてまたは、毒性プラークの生成・蓄積を阻止するアプローチが模索されている。
 血漿中(plasma)のリン酸化タウ217(p-tau217)は、2020年以来 [#2]、ADの超早期発見バイオマーカーとして注目を集めてきた今回の研究では、血漿中の217番目のリン酸化タウと非リン酸化タウの比、plasma %p-tau217、をベースにした解析が行われた。
  • 研究チームは、plasma %p-tau217 positivity (以下、%p-tau217陽性) の閾値を、アミロイドPETのセントロイドスケールの値20と一致するように4.06%以上と定義した。
  • 2つの独立したコホート( WashU Medicine Knight Alzheimer Disease Research Center (Knight ADRC) n = 258;Alzheimer’s Disease Neuroimaging Initiative (ADNI) n = 345)において、PrecivityAD2を利用して、plasma %p-tau217 を縦断的に測定し、plasma %p-tau217が認知症状が現れるかなり前から、上昇し始めており、しかも、その増加率が個人間で驚くほど一貫していることを、発見した。
  • plasma %p-tau217をベースとした時計モデル(clock model)を構築し、%p-tau217陽性になる推定年齢が、Predicting onset of symptomatic Fig. 4AD発症年齢と相関していることが確認された(調整済みR<2> - 0.337~0.612;絶対誤差の中央値 -3.0~3.7歳)。[Fig. 4引用右図参照]
  • 注目すべきことに、高齢者では、%p-tau217陽性推定年齢からAD発症までの期間が著しく短縮された。
  • 同様の分子時計モデルは、PrecivityAD2以外のp-tau217をベースにした測定法からのデータ(p-tau217/Aβ42免疫測定法1種類と血漿中p-tau217免疫測定法4種類)についても成立した。
 これらの知見は、臨床試験で許容される誤差範囲内で、1回の血液検査を用いてアルツハイマー病症状発症までの期間を推定できることを示唆している。
Predicting onset of symptomatic HP
[注] 今回開発されたAD分子時計は、Webサイト "Plasma p-tau217 Biomaeker Clocks" 
 https://amyloid.shinyapps.io/plasma_ptau217_time/から対話型で公開されている [右図はそのスクリーンショット]

[出典]
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