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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

 CRISPR–Cas12ファミリーヌクレアーゼ、特にCas12iサブタイプは、植物のゲノム編集においてCas9の有望な代替手段と考えられている。上海交通大学のLu Yuming教授は、Cas12iバリアントであるCasY7を開発しトウモロコシとイネに形質転換し、コドン最適化されたCasY7(pCasY7e1)が、5つの標的部位全体でそれぞれ平均58.7%と62.3%の編集効率を達成し、同じ部位を標的とする典型的なCpf1(pCpf1)コントロールを上回ることを、確認した。
 活性をさらに高めるために、T5エキソヌクレアーゼをCasY7に融合させ(pCasY7e2)、変異プロファイルをより大きな欠失の方向にシフトさせ、その後、MS2アプタマーをcrRNA足場に組み込んだ(pCasY7e3)。
 最適化されたpCasY7e3システムは、トウモロコシで87.7%、イネで82.9%という、pCpf1の約2.7倍に相当する編集効率を実現した。さらに、トウモロコシにおける多重編集を実証し、二対立遺伝子矮性変異体を生成した。また、六倍体コムギにおける機能性を検証し、編集効率最大58.8%を達成した。
 942個の形質転換植物を用いた包括的な検証により、トウモロコシ、イネ、コムギにおける堅牢な編集が確認され、CasY7がCRISPRツールキットに加わる高効率ツールとであることが、実証された。

[出典]
  • "CasY7: An optimized Cas12i system for enhanced genome editing in monocot crops" Zhong D [..] Lu Y. J Integr Plant Biology. 2026-03-11. https://doi.org/10.1111/jipb.70181 [所属] Shanghai Jiao Tong University (School of Agriculture and Biology) (中国), WIMI Biotechnology Co Ltd, YolTech Therapeutics, South China Agricultural University (Institute of Biofoundry)
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