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[注] 汎用性の高い光制御型高感度ワンポットCRISPR/Cas12a診断法(a Universal Light-conTrolled high-sensitivity one-pot CRISPR/Cas12A testing:ULTRAt

 標的核酸の等温増幅とCas12aのコラテラル活性をベースとするシグナル増幅を組み合わせたCas12バイオセンサーは極めて高感度で高精度な核酸検出を実現しましたが、現在、そのワンポット化に関心が集っています [#1]。中国農業科学院深圳農業ゲノム研究所と吉林大学の研究チームは今回、標題のワンポット検査法 ULTRAt を開発し、MPOXウイルス(旧称 サル痘ウイルス)、腫瘍関連FLT3遺伝子、および高リスク型ヒトパピローマウイルス(HPV16/HPV18)のDNAテンプレートを用いた概念実証実験において、その有効性を実証しました。さらに、臨床腫瘍検体およびHPV検体を用いた評価では、ゴールドスタンダードの手法と同等の特異性が示されました。

[詳細]
 ULTRAtでは、標準のcrRNAの足場のステムループに光ケージ化6-ニトロピペロニルオキシメチル基が導入されたことで [#2]、等温増幅中は、Cas12a活性が一時的に抑制されて効率的な標的核酸の濃縮が可能となり、その後の紫外線照射により保護基が除去され、crRNAの天然の立体構造が回復し、強力なトランス切断が活性化されます。
 ULTRAtは、MPOXウイルスについては1反応あたり2コピーの検出限界を達成し、結果が出るまでの時間は15分で、従来の検査法に比べて感度が100倍向上しています。このプラットフォームは、一塩基多型(SNP)の識別とヒトパピローマウイルス16/18型の遺伝子型判定にも対応しています。
 さらに、91の臨床サンプルを分析した結果、ULTRAtと参照となるqPCRおよびシーケンス解析法との間に高い一致性が認められました。
 総合的に見て、ULTRAtは迅速、超高感度、かつ汎用性の高いワンポット検出を可能にし、現場での診断と遺伝子型判定を支援します。

 [#] 関連crisp_bio記事
  1. 2025-12-01 [レビュー] 等温増幅とCRISPRシグナル増幅のワンポット化に向けた多様な戦略を比較. https://crisp-bio.blog.jp/archives/39751248.html
  2. 2026-07-28 Cas12a crRNA活性の鍵となるヌクレオチドを同定し, 汎用的な光制御CRISPR Dxを実現. https://crisp-bio.blog.jp/archives/39006942.html
[出典]
  • "A universal light-controlled highly sensitive one-pot CRISPR/Cas12a diagnostic based on structure-engineered crRNA" Cui J, Zhang L [..] Li Z, Lai L, Wang X. Trends Biotechnology. 2026-04-10. https://doi.org/10.1016/j.tibtech.2026.03.018 [所属] Jilin University (Institute of Zoonosis, and College of Veterinary Medicine) (中国), The First Hospital of Jilin University, Agricultural Genomics Institute at Shenzhen CAAS, Guangzhou National Laboratory;グラフィカルアブストラクト参照

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