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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[注] PDS(phytoene desaturase / フィトエン不飽和化酵素)はカルテノイド生合成経路の初期段階を担う酵素です。

 倍数体作物のCRISPR/Cas9によるゲノム編集において、不完全な編集とキメラ表現型は大きな課題です。インド農業研究委員会(Indian Council of Agricultural Research:ICAR)の国立バナナ研究センターの研究者達を主とするインドの研究チームは今回、三倍体バナナ品種「グランド・ナイン」においてCRISPR/Cas9 GEに伴う課題解決を目指しました。


 特に、sgRNAの最適な二次構造を維持するためのgRNA設計と、バナナにおけるCas9の高発現に最適化されたプロモーターを持つCRISPR/Cas9ベクターの選択が重視されました。その中で、PDS 遺伝子のエクソン3 内の保存されたジヌクレオチド結合モチーフを標的とするsgRNAが、GC含量、PAM近傍のグアニン残基、およびCas9切断効率を高めるための予測二次構造に基づいて慎重に選択されました。


 アグロバクテリウムを介した胚細胞懸濁液培養を経て得られた102の個体全てに表現型の変化が見られ、91%がアルビノ、9%が淡緑色を示しました。こうして、PDS 遺伝子の効率的なノックアウトと、キメラが生成されなかったことが示されました。


 シーケンス解析からは、この三倍体品種において三対立遺伝子編集が確認され、すべての植物で一貫して2つの同一の変異と1つの異なる変異が認められました。そのメカニズムとして、保存モチーフ内の2~6アミノ酸の小さなフレーム内欠失でPDSの機能が消失したことが確認され、カロテノイド生合成におけるPDSの重要な役割が改めて確認されました。


 今回採用された手法は、クローン増殖される倍数体作物に適用可能であり、効率良く、キメラを誘導することのない正確なCRISPR/Cas9 GE編集手法の開発に貢献します。


[出典] 

  [著者所属機関]

  1. Crop Improvement Division, ICAR-National Research Centre for

Banana, Thogamalai Road, Thayanur Post, Tiruchirappalli 620102, Tamil

Nadu, India

  1. School of Chemical and Biotechnology, SASTRA Deemed to be

University, Thanjavur -613401, Tamil Nadu, India

  1. Molecular Virology Lab, ICAR-National Research Centre for Banana,

Thogamalai Road, Thayanur Post, Tiruchirappalli, 620102, Tamil Nadu,

India

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