アセトジェン(酢酸生成菌)はカーボンニュートラルなバイオリファイナリーにおける重要な生体触媒ですが、その代謝工学は、転写制御システムの調整が困難であるために制限されていました。
光州科学技術院のIn Seop Chang教授が率いる韓国の研究チームは今回、産業的潜在力の高いモデルアセトジェンであるEubacterium callanderi KIST612株向けに、合成プロモーターライブラリーを開発し、CRISPRi システムと統合することで、軽度の抑制からほぼ完全なノックダウンまで、遺伝子発現の高精度かつ予測可能な制御を実現しました。
20倍以上のダイナミックレンジの転写強度を持つプロモーターライブラリーを、3,290種類の候補から構築するに至りました [論文TABLE 2参照]。
合成プロモーターとCRISPRiの融合システムは pyrF 遺伝子のノックダウンによって検証され、プロモーター強度が抑制効率を直接決定し(R2 = 0.92)、高強度プロモーターではほぼ完全な遺伝子サイレンシングが達成されました。
乳酸脱水素酵素(ldh)への応用により、プロモーター強度の増加に伴い、乳酸産生量が対照群の93.3%から0.0%まで段階的に減少することが確認されました。
このシステムは、アセトジェン生理学の基礎的な理解を深めるだけでなく、持続可能な微生物バイオリファイナリーの精密工学のための、広く応用可能な遺伝子ツールボックスを提供するのにも利用できます。
[出典] "A CRISPR interference system for tunable gene expression integrated with a promoter library for Eubacterium callanderi KIST612, an acetogen of functional diversity and versatility" Byeongchan Kang (1,2), Ji-Yeon Kim (1,2) [..] In Seop Chang (1,2). Microbiology Spectrum 2026-05-18. https://doi.org/10.1128/spectrum.03779-25
- Department of Environment and Energy Engineering, Gwangju Institute of Science and Technology, Buk-gu, Gwangju, Republic of Korea
- Research Center for Innovative Energy and Carbon Optimized Synthesis for Chemicals (inn-ECOSysChem), Gwangju Institute of Science and Technology, Buk-gu, Gwangju, Republic of Korea
- Department of Biotechnology, College of Life Sciences and Biotechnology, Korea University, Seongbuk-gu, Seoul, Republic of Korea
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