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 フラボノールとフラバノンは、多様な薬理活性と健康効果を持つ重要な生理活性化合物です。フラボノールとフラバノンの生合成における転写活性化については広範な研究が行われていますが、負の制御因子についてはほとんど知られていませんでした。今回、浙江大学農業・生物技術学院のXian Li教授が責任著者となっている Journal of Integrative Agriculture 誌刊行論文において、トマト果実において、転写抑制因子SlMYB32を同定したことが、紹介されています。
 表現型およびメタボローム解析により、SlMYB32 のノックアウトによりフラボノールおよびフラバノンの蓄積が増加し、特にケルセチン3-O-ルチノシド(ルチン)の生産量が約1 mg/g FW (Fresh Weight) 増加することが確認されました。
 トランスクリプトーム解析では、主要遺伝子 SlPAL6Sl4CL3Sl4CL4、および5つの候補SlUGTsの発現が slmyb32 変異体で有意に上方制御されていることが示されました。デュアルルシフェラーゼアッセイおよびゲルシフトアッセイでは、SlMYB32 SlPAL6 およびSl4CL3 のプロモーターに結合して抑制することが示されました。
 その発現が slmyb32 変異体で有意に変化している転写因子は12ファミリーに渡る27種類に及び、そのうち2つのSlMYB、2つのSlNAC、2つのSlAP2、および1つのSlWRKYが既知のフラボノイド調節因子とクラスターを形成していました。
 こうして、果実中の生理活性化合物の改良や、フラボノールおよびフラバノン生合成における負の制御機構の理解に関する新たな知見が得られました。

[出典] "CRISPR/Cas9-mediated mutagenesis of transcriptional repressor SlMYB32 improves flavonols and flavanones accumulation in tomato fruit" Ruining Zhang (1, 2) [..] Xian Li (1, 2). J Integr Agric. 2026-03-14. https://doi.org/10.1016/j.jia.2025.11.011
1 College of Agriculture & Biotechnology, Zhejiang University, Hangzhou 310058, China
2 Zhejiang Key Laboratory of Horticultural Crop Quality Improvement, Zhejiang University, Hangzhou 310058, China
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