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[注] MeSSI (キャッサバのSoluble Starch Synthase I (可溶性デンプン合成酵素I))
 キャッサバ(Manihot esculenta )の難消化性デンプン(resistant starch:RS)含量を高めることは、栄養価の高い機能性食品作物の開発に不可欠です。中国熱帯農業科学院熱帯生物科学・生物技術研究所と熱帯作物育種国家重点実験室(海南大学)の研究チームはデンプン生合成およびRS蓄積におけるMeSSI遺伝子の役割を解明するため、CRISPR/Cas9を利用してMeSSI遺伝子に変異を誘発しました。
 MeSSI ノックアウト系統は、総デンプン含量および根の収量を維持しつつ、野生型と比較してRS含量が6.74倍、デンプンのうち、血糖値を上げにくい性質を帯びたアミロース含量が16.42%増加しました。
 デンプン構造解析の結果、デンプンを溜める器官であるアミロプラストのなかに、通常よりも小さなデンプン粒が増加し、アミロペクチン鎖長分布の変化が認められました。短鎖(DP 6~12)の減少と中鎖および長鎖が増加し、その結果、分岐度が低下しました。これらの変化は、熱安定性の向上および糊化挙動の変化と関連していました。
 トランスクリプトーム解析により、AGPaseサブユニットおよび解糖系遺伝子の代償的上方制御が示され、デンプン蓄積を維持するための炭素代謝のりプログラミングが示唆されました。
 こうして、MeSSI がアミロペクチンの微細構造および難消化性デンプン形成の重要な決定因子であることが明らかにし、キャッサバの栄養価を、挿し木(栄養繁殖)を介さずに、効率よく高めることが可能なことが示されました。

[出典] "CRISPR/Cas9 mediated knockout of MeSSI enhances resistant starch content without compromising yield in cassava" Xiaohua Lu (1,3), Yajie Wang (1,3), Yannian Che (2,3) [..] Jianchun Guo (1,2,4), Yuan Yao (1,2,4), Mengting Geng (2,4). Carbohydr Polym. 2026-05-01/Aug. https://doi.org/10.1016/j.carbpol.2026.125382
  1. Key Laboratory of Biology and Genetic Resources of Tropical Crops, Sanya Research Institute, Institute of Tropical Bioscience and Biotechnology, Chinese Academy of Tropical Agricultural Sciences, Haikou, 571101, China.
  2. State Key Laboratory of Tropical Crop Breeding, School of Tropical Agriculture and Forestry, Hainan University, Haikou, 570228, China.
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