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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[出典]
  • Legut M, Dolton G, Mian AA, Ottmann O, Sewell A. "CRISPR-mediated TCR replacement generates superior anticancer transgenic T-cells" Blood. 2017 Nov 9.
[背景]
  • 癌に特異的なT細胞受容体(TCR)を発現するように改変した養子免疫療法(CAR-T療法)は、血液腫瘍と固形腫瘍の双方に奏功する例が報告されている。
  • このトランスジェニックTCRを帯びたT細胞の問題点は、T細胞にもともと発現しているTCRs(内在TCRs)に起因する。トランスジェニックTCRは、T細胞表面での発現にあたり内在TCRsと競合し、内在TCRと混合して自己反応性のヘテロ二量体(mixed dimer)を形成するためである。
[研究成果] 
 英国カーディフ大学の研究チームは今回、CRISPR/Cas9技術によって、内在TCRsをノックアウトし、同時に腫瘍特異的TCRを導入するTCR置換法を開発し、この問題を回避可能なことを示した:
  • トランスジェニックαβTCRsとγδTCRsの発現が顕著に亢進
  • 抗原への感受性が、従来の遺伝子改変T細胞の1,000倍まで亢進
  • 内在αβ TCRのノックアウトと多様な癌に反応するγδTCR導入の組み合わせにより、CD4陽性T細胞とCD8陽性T細胞が、一連の血液腫瘍と患者由来のB細胞急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)細胞を、従来の遺伝子改変T細胞よりも効果的に攻撃

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