crisp_bio

論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

  • [出典][NEWS FEATURE]"The most popular genes in the human genome" Dolgin E. Nature. 22 November 2017.;関連ブログ "The 20 Most Studied Genes" Kerpedjiev P. Empty Pipes 08 Dec 2014.;関連crisp_bio記事 2018-09-26 ヒト遺伝子の~10%に生物医学研究が偏っているのは何故か?
  • 現在Harvard Medical Schoolにて、ゲノムデータの可視化を研究テーマにしているポストドクであるPeter Kerpedjievは、ソフトウエアエンジニアのバックグラウンドから遺伝学の集中コースに参加した際に「(コースで)知的会話をするに、予め知っておかなければならない遺伝子は何か」と思いを巡らした。そこで、論文数の観点からNCBIが提供している遺伝子データベースを解析し、結果を"The 20 Most Studied Genes"(第1位TP53から第20位BRCA1まで)としてEmpy Pipesのブログに投稿した(2014年;下図(by courtesy of Dr. P.  Kerpedjie)参照)。
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    ブログでは、20遺伝子を、癌関連遺伝子、免疫システム関連遺伝子、HIV関連遺伝子、その他の疾患遺伝子、調節遺伝子、その他の分類も論じられている。
  • Nature誌は今回、Peter Kerpedjievと協力して、NCBIによってGeneRIFのタグが付されている1960年代からのヒト遺伝子関連論文40,000編以上を解析し、最もよく研究されている遺伝子リスト('THE TOP 10'グラフあり)を改めて作成した。その結果、関心を集める遺伝子( ‘Fashionable genes through the years’グラフあり)(*)と特定の疾患や公衆衛生に対する関心の移ろいとの相関や、多くの分野や疾患と相関する少数の遺伝子に関心が集中する傾向(**)について、考察を加えた。
  (*)
   代表的'fashinable'遺伝子
   1980年代半ば:ヘモグロビン;分子生物学のモデル分子
    (3D構造1962年ノーベル化学賞)
   1987〜1996年:CD4;HIV/AIDS研究
   1997~1999年:GRB2(増殖因子受容体結合タンパク質2);シグナル伝達
   2000年〜:TP53;’fationable’になるまで〜30年
    (注:The history of p53. EMBO Rep 2010
  (**)
   25%の論文が2万ヒトタンパク質コード遺伝子20,000遺伝子のうち100遺伝子に集中

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