[出典]"CRISPR/Cas9-mediated targeted chromosome elimination" Zuo E, ~ Hu J, Yang H.
- ダウン症候群などの異数性症候群の原因である過剰な染色体に対して、Cre-loxPを利用した姉妹染色分体組換えや合成遺伝子TKNEO導入と薬剤選択による削減や、XIST挿入によるサイレンシングなどが試みられたが、煩雑な手順が必要であったり、効率が低いことから、異数性症候群療法には至っていない。
- CRISPR/Cas9による染色体削減については、アデレアード大学の研究チームが、マウスのES細胞と接合子においてセントロメアまたは染色体腕を断片化する概念実証実験を行った(Mol Ther, 2017)。
上海生命科学研究院と北京大学の研究チームは今回、染色体のDNAを多重に切断することで、ターナー症候群モデルマウスの作出やヒト21番染色体トリソミーを帯びたヒトiPSCからの過剰染色体の削減などを実現した。 - Y染色体のin vitro/in vivo削減:マウスES細胞と胎齢E14.5マウス脳において、Y染色体に特有の多コピー遺伝子を標的とするsgRNAsによって、Y染色体を削減
- 異数性マウスモデルの作出:マウス接合子において、Y染色体を特有のリピート配列を標的とするsgRNAs(Fig. 2 参照)、または、Y染色体上の単一コピー遺伝子7種類を標的とする1遺伝子あたり2sgRNAsの計14種類のsgRNAs(Fig. 5)によりY染色体を削除
- X染色体削減によるターナー症候群マウスモデルの作出:X染色体に特有のノンコーディング領域におけるリピート配列5種類を標的とするsgRNAsによるX染色体削減を試み、三重sgRNAsは胚致死性であるが、単一sgRNA(X-BとX-C)を使用することで胚盤胞まで到達可能であることを同定。
- 常染色体削減:ヒトの第14染色体(hChr14 )を移植したマウスES細胞において、リピート配列を標的とするsgRNAsによってhChr14の削減を実現(Fig. 7 参照);

同様の手法で、ほとんどの細胞が四重のhChr7を帯びているヒト癌細胞株HT-29と、hChr21を過剰に帯びたダウン症モデルマウス由来のES細胞において、それぞれhChr7とhChr21を削減 - オフターゲット編集:染色体削除にともなうオフターゲット編集は、通常のCRISPR/Cas9ゲノム編集の手法と同程度
2020-09-05
酵母において、CRISPR-Cas9をベースとして'染色体ドライブ'を実現


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